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杖
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づえ
ふりがな文庫
“
杖
(
づえ
)” の例文
ところがこの禿の奴、一本のニス塗りのステッキを持っていて——それこそ阿Qに言わせると葬式の泣き
杖
(
づえ
)
だ——
大跨
(
おおまた
)
に歩いて来た。
阿Q正伝
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
そして眼には、大きな黒い眼鏡をかけ、いままで崩れた土塊をおこしていたらしく、右手には長い金属製の
尖
(
とんが
)
り
杖
(
づえ
)
をもっていた。
○○獣
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それらは現実だったのだ。なぜなら彼女にとって現実だったから……。おう、夢想の魔法
杖
(
づえ
)
に変容させられる
憐
(
あわ
)
れな生活よ!
ジャン・クリストフ:10 第八巻 女友達
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
秤に分銅を縛ってあったというから、こいつは恐ろしい得物だ、手もなく
宝山
(
ほうざん
)
流の
振
(
ふ
)
り
杖
(
づえ
)
さ
銭形平次捕物控:141 二枚の小判
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
窓
(
まど
)
の
下
(
もと
)
なる小机に、いま
行李
(
こり
)
より出したる
旧
(
ふる
)
き絵入新聞、
遣
(
つか
)
ひさしたる
油
(
あぶら
)
ゑの
具
(
ぐ
)
の
錫筒
(
すずづつ
)
、粗末なる
烟管
(
キセル
)
にまだ
巻烟草
(
まきタバコ
)
の
端
(
はし
)
の残れるなど載せたるその片端に、巨勢はつら
杖
(
づえ
)
つきたり。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
バオレルはカラビン銃を持っていた。クールフェーラックは
仕込
(
しこ
)
み
杖
(
づえ
)
を抜いて振り回していた。フイイーはサーベルを抜いて、先頭に立ちながら叫んでいた、「ポーランド万歳!」
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
紙帳のことは『
浅間
(
あさま
)
が
嶽
(
だけ
)
』という、くさ
双紙
(
ぞうし
)
でおなじみになっている、星影土右衛門という
月代
(
さかゆき
)
のたった
凄
(
すご
)
い男が、六部の姿で、仕込み
杖
(
づえ
)
をぬきかけている姿をおもいだし、大きな木魚面の
旧聞日本橋:08 木魚の顔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
また危機を脱するちから
杖
(
づえ
)
ともなるという。
季節のない街
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ですから、そのそば
杖
(
づえ
)
が、万一奥様のお身にあたるようなことがあれば、あたくしは、どんなにか心ぐるしいのでございます。
爆薬の花籠
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
身をささえる文学の松葉
杖
(
づえ
)
が、彼らには必要だった。おかしな松葉杖だ! クリストフは、彼らが描こうとしてる主題のおかしなほど幼稚なのを、見て取った。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
仕込み
杖
(
づえ
)
や銃や
二梃
(
にちょう
)
の騎馬用ピストルや一梃のポケット・ピストルなどを、まるで武器箱をひっくり返したようにして、若い娘が小さな裁縫箱を片づけるような注意でそれを整理していた。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
これで、もう二分間おそければ、平靖号も、そば
杖
(
づえ
)
をくらって、船体はばらばらに壊れてしまい、虎船長以下、竹見も丸本も、今ごろは
屍
(
しかばね
)
になっていたかもしれない。
火薬船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「われわれ蠅族も、そば
杖
(
づえ
)
をくらって、かなりたくさん殺されたね」
ふしぎ国探検
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“杖”の解説
杖(つえ)は、体を支え、歩行の助けとするために用いられる細長くまっすぐな、手で持つのに適した道具。長くて自分の腰の高さ程度のもので、木製、竹製である場合が多い。稀に象牙や金属で作られることもある。杖は権威の象徴とされたほか、蛇や獣を追い払う道具さらに武器としても使われた。また、白杖は視覚障害者の安全の確保のためにも用いられる。
(出典:Wikipedia)
杖
漢検準1級
部首:⽊
7画
“杖”を含む語句
洋杖
頬杖
撞木杖
竹杖
錫杖
虎杖
金剛杖
松葉杖
粥杖
息杖
側杖
仕込杖
弓杖
頤杖
杖柱
禅杖
遊杖
卯杖
刀杖
桛杖
...