“仕込杖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しこみづえ88.9%
しこみつゑ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
書生二人を引従ひきしたがえ、御前様のお出先は、何しろ四谷、最寄もより近所は草を分けても穿鑿せんさくせんと、ステッキを携え、仕込杖しこみづえを脇挟み
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、こなたにいた伊那丸いなまるは、息をのんでかれのそでをひいた、そしてなにかささやくと、龍太郎はうなずいて、ひそかに、例の仕込杖しこみづえ戒刀かいとうをにぎりしめた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
有合ふ仕込杖しこみつゑを抜放し、おのれかへらずば生けては還さじと、二尺あまりの白刃をあやふく突付けておびやかせしを、その鼻頭はなさきあしらひていよいよ動かざりける折柄をりから、来合せつる壮士三名の乱拳に囲れて門外に突放され
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)