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昔日
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むかし
ふりがな文庫
“
昔日
(
むかし
)” の例文
元来
(
いつたい
)
政治を
行
(
や
)
るに天子様を
挿
(
さしはさ
)
んで為やうといふは日本人の不心得で、
昔日
(
むかし
)
から時の政府に反対するものを直ぐ朝敵にして了うが
犬物語
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
国民の
膏血
(
かうけつ
)
を分けて貰つて、不義の
栄耀
(
ええう
)
に
耽
(
ふけ
)
り、其手先となつて
昔日
(
むかし
)
の
朋友
(
ほういう
)
の買収運動をさへなさるとは、姉さん、まア、何と云ふ堕落でせうか
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
昨日
(
きのふ
)
といふ過去は幾十年を経たる
昔日
(
むかし
)
の如く、
今日
(
けふ
)
といふ現在は
幾代
(
いくよ
)
にも亘る
可
(
べき
)
実存の如くに感じ、今迄は縁遠かりし社界は急に間近に迫り来り
厭世詩家と女性
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
もうそのころ羽左衛門は
昔日
(
むかし
)
の若造でもなければ、負債があるとはいえ、ひっぱり
凧
(
だこ
)
の青年俳優であった。
一世お鯉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
どこからともなく
蹣跚
(
よろば
)
い出てくるお艶は、毎日決まって近江屋の門近く立って、さて、天の成せる
音声
(
のど
)
に習練の枯れを見せて、往きし
昔日
(
むかし
)
の節珍しく声高々と唄い出でる。
釘抜藤吉捕物覚書:05 お茶漬音頭
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
禿頭
(
はげあたま
)
の
佛蘭西
(
フランス
)
の
老紳士
(
らうしんし
)
が
昔日
(
むかし
)
の
腕前
(
うでまへ
)
を
見
(
み
)
せて
呉
(
く
)
れんとバイオリンを
採
(
と
)
つて
彈
(
ひ
)
くか
彈
(
ひ
)
かぬに
歌
(
うた
)
の
曲
(
きよく
)
をハツタと
忘
(
わす
)
れて、
頭
(
あたま
)
撫
(
な
)
で/\
罷退
(
まかりさが
)
るなど
隨分
(
ずゐぶん
)
滑※的
(
こつけいてき
)
な
事
(
こと
)
もあるが、
大概
(
たいがい
)
は
腕
(
うで
)
に
覺
(
おぼ
)
えの
歐米人
(
をうべいじん
)
の
事
(
こと
)
とて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
香玉が﨟たさはつゆ
昔日
(
むかし
)
にかはらざりき。
『聊斎志異』より
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
思ひ出いたき
昔日
(
むかし
)
の
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
山木さんも
昔日
(
むかし
)
から
彼様
(
あんな
)
では無かつたので御座いますよ、全く今の奥様が悪いのです、——
私
(
わたし
)
は
毎度
(
いつも
)
日曜日に、あの
洋琴
(
オルガン
)
の前へ御座りなさる梅子さんを見ますと
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
去るものは
疎
(
うと
)
し——別離は涙か、
嘲罵
(
あざけり
)
か、お鯉は
昔日
(
むかし
)
よりも再勤の
後
(
のち
)
の方が名が高くなった。
羽左衛門
(
たちばなや
)
のお鯉さん、
桂
(
かつら
)
さんのお鯉さんとよばれる一代の
寵妓
(
ちょうぎ
)
となった。
一世お鯉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
ふところに収めたる当世風の
花簪
(
はなかんざし
)
、一世一代の
見立
(
みたて
)
にて、安物ながらも江戸の
土産
(
みやげ
)
と、汗を拭きふき銀座の店にて
購
(
か
)
ひたるものを取出して、
昔日
(
むかし
)
の
少娘
(
こむすめ
)
のその時五六歳なりしものゝ名を呼べば
三日幻境
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
老女の心は、
端
(
はし
)
なくも二十年の
昔日
(
むかし
)
に返へりて、ひたすら懐旧の春にあこがれつゝ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
“昔日”の意味
《名詞》
昔日(せきじつ)
むかしの漢語表現]、かつて。
(出典:Wiktionary)
昔
常用漢字
小3
部首:⽇
8画
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
“昔日”で始まる語句
昔日譚