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手水
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てうづ
ふりがな文庫
“
手水
(
てうづ
)” の例文
そして台所で
手水
(
てうづ
)
を使つてゐる中に、そこにゐた人々の話から、火事の原因が小使の過失らしい噂と、六角塔が瞬く間に焼け落ちて
父の死
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
弥
(
いよい
)
よ
明日
(
あす
)
が
手術
(
しゆじゆつ
)
といふ
夜
(
よ
)
は、
皆
(
みんな
)
寝静
(
ねしづ
)
まつてから、しく/\
蚊
(
か
)
のやうに
泣
(
な
)
いて
居
(
ゐ
)
るのを、
手水
(
てうづ
)
に
起
(
お
)
きた
娘
(
むすめ
)
が
見
(
み
)
つけてあまりの
不便
(
ふびん
)
さに
抱
(
だ
)
いて
寝
(
ね
)
てやつた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
偖
(
さて
)
其夜も
白々
(
ほの/″\
)
と明渡りけるに大勢の客人共は皆々一同に
起出
(
おきいで
)
嗽
(
うが
)
ひ
手水
(
てうづ
)
を
遣
(
つかう
)
ゆゑ後藤半四郎も同じく
起出
(
おきいで
)
て
嗽
(
うが
)
ひ
手水
(
てうづ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
どうかすると茂兵衞をやり過すために、
手水
(
てうづ
)
場の戸の蔭に、一寸身を隱したかも知れない。兎も角も際どい藝當だ
銭形平次捕物控:176 一番札
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
手水
(
てうづ
)
を使ひ、念にも念を入れて著換をして、例のザポロージェ人から貰つた衣裳を身につけ、長持の中からポルタワへ行つた折に買つて来たまま、まだ一度もかぶらない
ディカーニカ近郷夜話 後篇:02 降誕祭の前夜
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
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次に壽阿彌の奇行が
穉
(
をさな
)
かつた刀自に驚異の念を
作
(
な
)
さしめたことがある。それは壽阿彌が道に
溺
(
いばり
)
する毎に
手水
(
てうづ
)
を使ふ料にと云つて、常に一升徳利に水を入れて携へてゐた事である。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
一番鶏二番鶏を耳たしかに聞て朝も
平日
(
つね
)
よりは
夙
(
はよ
)
う起き、
含嗽
(
うがひ
)
手水
(
てうづ
)
に見ぬ夢を洗つて熱茶一杯に酒の残り香を払ふ折しも、むく/\と起き上つたる清吉
寝惚眼
(
ねぼれめ
)
をこすり/\怪訝顔してまごつくに
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
「はてね、まあ。お
手水
(
てうづ
)
ですかしらん」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
一 暁起、
手水
(
てうづ
)
仕るべきこと。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
昨夜
(
ゆうべ
)
は持病の
疳
(
かん
)
でね、一と晩寢付けなくてマジマジしてゐたんだ。まるでこの私が金次を見張つてゐたやうなものだ。幾度
手水
(
てうづ
)
に起きたかまで知つてゐる」
銭形平次捕物控:225 女護の島異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
相願はれ候
如何
(
いかゞ
)
計
(
はから
)
ひ申さんといふに天一坊は
許
(
ゆる
)
すと計り言葉少なに言放せば大膳は
鍵
(
かぎ
)
取出し二品を取出し
三寶
(
さんばう
)
に
載
(
のせ
)
持出
(
もちいで
)
伊豆守殿の前に
差置
(
さしおく
)
にぞ伊豆守殿初め重役の面々各々
手水
(
てうづ
)
して先御墨附を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
どうか臥むで居て下され、お湯ももう直沸きませうほどに
含嗽
(
うがひ
)
手水
(
てうづ
)
も其所で妾が為せてあげませう、と
破土竃
(
やぶれべつつひ
)
にかけたる
羽虧
(
はか
)
け釜の下焚きつけながら気を揉んで云へど、一向平気の十兵衞笑つて
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
引つ切りなしに飮んで食つて、百萬遍も稱へて居たんですもの、拔け出す暇なんかありやしません。尤も、
手水
(
てうづ
)
位には立つたでせうが、どんな
長雪隱
(
ながせつちん
)
でも四半刻(三十分)と姿を
銭形平次捕物控:060 蝉丸の香爐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
冠つて、踊りの輪に入つて踊りましたよ。その間笛が拔けたわけで、——
尤
(
もつと
)
も伊三郎さんは、お腹が惡いのださうで、
手水
(
てうづ
)
に行く間ほんの四半刻もたゝないうちに戻つて來ましたが
銭形平次捕物控:308 秋祭りの夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「一寸も眼を離さなかつたらうな——
手水
(
てうづ
)
に立つとか、何とか」
銭形平次捕物控:065 結納の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
手水
(
てうづ
)
場は遠いのか」
銭形平次捕物控:176 一番札
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“手水”の解説
手水(ちょうず、てみず)とは、神社や寺院において参拝前に手や口を清める水、またはその行為のことである。それを行う施設を手水舎(ちょうずや、てみずや)という。
なお、「ちょうず」の名は「てみず」の転訛で、ウ音便化を含む規則的な変化(テミヅ → テウヅ → チョーズ )によるものである。
(出典:Wikipedia)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
水
常用漢字
小1
部首:⽔
4画
“手水”で始まる語句
手水鉢
手水場
手水盥
手水口
手水所
手水桶
手水洗
手水流
手水石