“手水所”の読み方と例文
読み方割合
ちょうずどころ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
以前、毛利主水正もうりもんどのしょうを、水野隼人正はやとのしょうが斬ったのも、やはりこの人違いであった。殊に、手水所ちょうずどころのような、うす暗い所では、こう云う間違いも、起りやすい。——これが当時の定評であった。
忠義 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
さて、厠を出て、うすぐらい手水所ちょうずどころで手を洗っていると突然うしろから、誰とも知れず、声をかけて、斬りつけたものがある。驚いて、振り返ると、その拍子にまた二の太刀が、すかさず眉間みけんひらめいた。
忠義 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)