トップ
>
手掴
>
てづか
ふりがな文庫
“
手掴
(
てづか
)” の例文
処
(
ところ
)
で、
一刻
(
いつこく
)
も
疾
(
はや
)
く
仕上
(
しあ
)
げにしやうと
思
(
おも
)
ふから、
飯
(
めし
)
も
手掴
(
てづか
)
みで、
水
(
みづ
)
で
嚥下
(
のみおろ
)
す
勢
(
いきほひ
)
、
目
(
め
)
を
据
(
す
)
えて
働
(
はたら
)
くので、
日
(
ひ
)
も
時間
(
じかん
)
も、
殆
(
ほと
)
んど
昼夜
(
ちうや
)
の
見境
(
みさかひ
)
はない。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
大いに怒って修験者それ自身が狂気のごとく用意の防霰弾を
手掴
(
てづか
)
みに取って
虚空
(
こくう
)
に打ち付け投げ付けて霰と戦うです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
彷徨
(
さまよい
)
あるき、なにかの幸福を
手掴
(
てづか
)
みにしたい
焦慮
(
しょうりょ
)
に、
身悶
(
みもだ
)
えしながら、
遂々
(
とうとう
)
帰国の日まで過してしまいました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
したがって二人とも我々同様
手掴
(
てづか
)
みで食べているのであったが、その手掴みとても決して土人たちのそれのように鷲掴みで口の中へ
抛
(
ほう
)
り込むわけなぞではなかった。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
人間の味をしらず、そばまで行っても
人臭
(
ひとくさ
)
いような顔もしないので、いくらでも
手掴
(
てづか
)
みでとれた。
藤九郎の島
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
渠はそのへんを泳いでいた魚類を五、六尾
手掴
(
てづか
)
みにしてむしゃむしゃ
頬張
(
ほおば
)
り、さて、腰に
提
(
さ
)
げた
瓢
(
ふくべ
)
の酒を
喇叭
(
らっぱ
)
飲みにした。
旨
(
うま
)
かった。ゴクリゴクリと渠は音を立てて飲んだ。
悟浄出世
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
そんなはけ口のない情慾を紛らすために、僕らは牛肉屋へ行って酒をあおり、肉を
手掴
(
てづか
)
みにして壁に投げつけたり、デタラメの詩吟を
唄
(
うた
)
って、往来を大声で怒鳴り歩いたりした。
老年と人生
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
言った通りの魚を
手掴
(
てづか
)
みにして来る。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
手掴
(
てづか
)
みの二銭銅貨なり
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
雨霽
(
あまあが
)
りで元気は
可
(
よし
)
、女
小児
(
こども
)
の手前もあって、これ見よがしに腕を
扼
(
さす
)
って——
己
(
おら
)
が一番見届ける、得物なんぞ、何、
手掴
(
てづか
)
みだ、と大手を振って出懸けたのが、山路へかかって、八ツさがりに
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
掴
漢検準1級
部首:⼿
11画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭