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微賤
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びせん
ふりがな文庫
“
微賤
(
びせん
)” の例文
微賤
(
びせん
)
の一
僧侶
(
そうりよ
)
吉宗ぬしの
落胤
(
らくいん
)
と稱し
政府
(
せいふ
)
に
迫
(
せま
)
る事急にして其
證跡
(
しようせき
)
も明かなれば天下の
有司
(
いうし
)
彼に
魅入
(
みいれ
)
られ既にお
世繼
(
よつぎ
)
と
仰
(
あふ
)
がんと爲たりしを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その生活こそ、海よりもより深くより広いのだ。われわれのうちのもっとも
微賤
(
びせん
)
な者といえども、内に無限なるものをになっているのだ。
ジャン・クリストフ:10 第八巻 女友達
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
「私たち兄妹が、
微賤
(
びせん
)
の身から今日の
富貴
(
ふうき
)
となったのも、そのはじめは十常侍たちの内官の推薦があったからではありませんか」
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
上代の神人は申すも
畏
(
かしこ
)
し——わが親愛なる、わが
微賤
(
びせん
)
なる宇治山田の米友に於てもまた、この「あがつまの国」にやるせなき思いが残るのです。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
微賤
(
びせん
)
であるこの
侏儒
(
しゅじゅ
)
は、やがてイオニア人(哲人)となるであろうか、またはベオチア人(ばか)となるであろうか。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
▼ もっと見る
そして僕自身が貧乏で
微賤
(
びせん
)
なものだから、あなたにも貧しい、
微賤
(
びせん
)
な仕事しか見つけて上げられないのです。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
微賤
(
びせん
)
から引上げて、三千五百石の大身の奧方に直した昔の
經緯
(
いきさつ
)
は、一言の説明がなくともよくわかります。
銭形平次捕物控:186 御宰籠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼は貴人の奥方の
微賤
(
びせん
)
より
出
(
い
)
でし
例
(
ためし
)
寡
(
すくな
)
からざるを見たり。又は富人の醜き妻を
厭
(
いと
)
ひて、美き
妾
(
めかけ
)
に親むを見たり。才だにあらば男立身は思のままなる如く、女は色をもて
富貴
(
ふうき
)
を得べしと信じたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
其の自ら視ること
※然
(
かんぜん
)
として、
微賤
(
びせん
)
の時の如し。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
微賤
(
びせん
)
な一廷尉の
分際
(
ぶんざい
)
が、かくも長々と、愚言を奏したてまつろうなどとは、たれしも夢思わぬことではあったが、
賜謁
(
しえつ
)
をお取次いたした
奏者
(
そうじゃ
)
のつみも軽くない。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
名声をも快楽をも金をももたらし得ないような人々——ちょうどこの二人の
微賤
(
びせん
)
な読者のように、世の中に姿も見せず、どこにも筆を執らず、ただ愛し黙ることしか知らないような人々
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
仕事によらずして行きあたりばったりに日々のパンを求むる者、悲惨と
微賤
(
びせん
)
のうちに
沈淪
(
ちんりん
)
してる名もなき者、腕をあらわにしてる者、
跣足
(
はだし
)
のままの者、それらが暴動にくみする人々である。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
僕は
微賤
(
びせん
)
だ。リヴァズ家は古い家です。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
(身を、生れながら
微賤
(
びせん
)
と思え。大名という育ち
癖
(
ぐせ
)
があればこそ、武士のしつけがあればこそ、腹も立つ、血も
憤
(
いきどお
)
る。御奉公のおん為に、七日は、眼をつぶって——)
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それから彼はまた、自分の知ってる
微賤
(
びせん
)
な魂の人たちのことをも考えた。
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
「お恥かしい
微賤
(
びせん
)
です、劉璋の家中において、
別駕
(
べつが
)
の職についております。失礼ながら
其許
(
そこもと
)
は?」
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
平六
微賤
(
びせん
)
ではございますが、大賀ごときに
追従
(
ついしょう
)
して、禄地を増し賜わらんなどという
穢
(
きたな
)
い心は持ちません。左様な禄なら一粒なりとも、受けては武士の汚名と存じおります。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そんな
微賤
(
びせん
)
なやつが奉行か。さては敵も本気じゃない」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
石田三成もまた
微賤
(
びせん
)
な浪人者の子であった。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
見ずや、
微賤
(
びせん
)
に
起
(
た
)
つ、英雄ども
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
微
常用漢字
中学
部首:⼻
13画
賤
漢検準1級
部首:⾙
15画
“微”で始まる語句
微笑
微
微塵
微風
微行
微妙
微暗
微酔
微醺
微温