御礼おれい)” の例文
旧字:御禮
参拝者さんぱいしゃなかで一ばんにかずおおく、また一ばんにうつくしいのは、矢張やはなん註文ちゅうもんもなしに、御礼おれいらるる方々かたがたでございましょう。
いままたざつと一にち、五ばかり、わたしども一かうたいし……申尽まをしつくせませんまで、種々しゆ/″\こゝろづかひをくださいましたのも、たゞ御礼おれい申上まをしあげるだけではみません。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
若者の所へはお婆様が自分で御礼おれいかれました。そして何か御礼の心でお婆様が持ってかれたものをその人は何んといっても受取らなかったそうです。
溺れかけた兄妹 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
ただ私の覚えて居るのは安政六年の冬、米国行の前、ある人に金銀の話をして、翌年夏、帰国して見れば、その人がおおいに利益を得た様子で、御礼おれいに進上するといっ
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
早速拝見すると、大変よい出来で、特にそのうちの一つがひどく気に入ったので、御礼おれいを言った。
南画を描く話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
った御礼おれいまいりにいでおおいのは病気びょうき平癒へいゆ祈願きがん就中なかんずく小供こども病気びょうき平癒へいゆ祈願きがんでございます。
よるよるで、また神様かみさま御礼おれい申上もうしあげます。『今日きょうにち仕事しごと無事ぶじつとめさせていただきまして、まことに難有ありがとうございました……。』その気持きもちべつ現世げんせときすこしもかわりはしませぬ。