小笠をがさ)” の例文
いづれも小笠をがさのひさしをすゑ、脚半きやはんかるく、しつとりと、拍子ひやうしをふむやうにしつゝこゑにあやをつてうたつたが……うたつたといひたい。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あとのなんぞは、何処どこ工面くめんをしたか、たけ小笠をがさよこちよにかぶつて、仔細しさいらしく、かさ歩行あるくれてぱく/\と上下うへしたゆすつたもので。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
藻抜もぬけのやうにつてた、わしたましひもどつた、其方そなたをがむとひとしく、つえをかいみ、小笠をがさかたむけ、くびすかへすとあはたゞしく、一さんりたが、さといた時分じぶんやま驟雨ゆふだち
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
がんかへるやうに小笠をがさかしてあらはれた。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
並木なみき小笠をがさ如何いかならむ。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)