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妓
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ひと
ふりがな文庫
“
妓
(
ひと
)” の例文
其処に唯一人、あの
妓
(
ひと
)
が立ったんです。
笄
(
こうがい
)
がキラキラすると、脊の
嫋娜
(
すらり
)
とした、裾の色の
紅
(
くれない
)
を、潮が見る見る消して青くします。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
前に囲ってくれた旦那と二人して妨害運動をしたりしたが、律気な——鉢植えの
欅
(
けやき
)
みたいな生れつきの
妓
(
ひと
)
にも芽が出て、だんだんに
繁昌
(
はんじょう
)
して来た。
旧聞日本橋:13 お墓のすげかえ
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
何事かと
訝
(
いぶか
)
りつつも行きて見れば、同志ら今や
酒宴
(
しゅえん
)
の
半
(
なか
)
ばにて、
酌
(
しゃく
)
に
侍
(
じ
)
せる
妓
(
ひと
)
のいと
艶
(
なま
)
めかしうそうどき立ちたり。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
「ほんまに好い
芸妓
(
げいこ
)
さんになりゃはりましたでっしゃろ。この
妓
(
ひと
)
にも、好きな人がひとりあるのっせ」と、軽く
弄
(
からか
)
うようにいうと、若奴は優しい顔に
笑窪
(
えくぼ
)
を見せて
羞
(
はず
)
かしそうにしながら
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
何もな、何も知らんのえ、
私
(
あて
)
路之助はんのは、あんたはん、ようお
馴染
(
なじみ
)
の——源太はん、帯が
弛
(
ゆる
)
む——いわはった
妓
(
ひと
)
どすの。
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
現夫人は、紅葉館の
妓
(
ひと
)
だということである。丸顔なヒステリーだというほかは知らない。おなじ紅葉館の
舞妓
(
まいこ
)
で、
栄
(
さかえ
)
いみじい女は
博文館
(
はくぶんかん
)
主大橋新太郎氏夫人須磨子さんであろう。
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「あんたはん、この
妓
(
ひと
)
を知っといやすやろ」という。
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
ですけれども、
最
(
も
)
うその時、あの
妓
(
ひと
)
の
呼吸
(
いき
)
は絶えていたのです——あの日は、小雪さんは、大変にお酒を飲んでいたんですってね、茶碗で飲んで、
杯洗
(
はいせん
)
まであけたんだそうですね。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
達者
(
たっしゃ
)
に書いた。長編小説でもなんでも書いた。選挙運動には銀座の街頭にたって、
短冊
(
たんざく
)
を書いて売った。家庭には荒くれた男の人たちも多くいるし、
廃娼
(
はいしょう
)
したい
妓
(
ひと
)
たちも飛込んできた。
柳原燁子(白蓮)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
瓢亭
(
ひょうてい
)
だの、
西石垣
(
さいせき
)
のちもとだのと、この
妓
(
ひと
)
が案内をしてくれたのに対しても、
山谷
(
さんや
)
、
浜町
(
はまちょう
)
、しかるべき料理屋へ、晩のご飯という
懐中
(
ふところ
)
はその時分なし、今もなし、は、は、は、笑ったって
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
否
(
いいえ
)
、
絽
(
ろ
)
の色なんです。——あの時あの
妓
(
ひと
)
——は緋の長襦袢を着ていました。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
妓
漢検準1級
部首:⼥
7画
“妓”を含む語句
娼妓
芸妓
雛妓
妓女
芸妓屋
妓樓
妓楼
歌妓
抱妓
藝妓
流行妓
芸妓連
舞妓
老妓
妓夫
妓家
芸妓衆
芸娼妓
妓生
妓衆
...