今般こんぱん)” の例文
經廻へめぐ同類どうるゐを語らひ今般こんぱん將軍の御落胤おんおとしだねなりと名乘出候に相違さうゐ御座なく候としたゝめたれば扨々にく惡僧あくそうなり如何に越前此調このしらべは伊豆守の内意ないいを受て紀州表を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
今般こんぱん帷子小路かたびらこうぢの四畳半より加賀野川原町かはらちやう四番戸に転居仕候つかまつりさふらふ』と云ふ知人への知らせの端書に何の事はなけれど、しかもこの表面は何の事もなき変化が
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ソコで私が一案を工風くふうして、老母から哀願書を差出すことにして、私がしたためた案文のその次第は、云々うんぬん今般こんぱんせがれ釜次郎犯罪の儀、誠にもって恐れ入ります、同人事は実父円兵衛えんべえ存命中斯様かよう々々
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
其思惑資金そのおもわくしきんだけのきん用意よういしなければきん解禁かいきん出來できないとにが經驗けいけんをしたのであるから、したがつ今般こんぱん金解禁きんかいきんごとるべくすみやかにその決行けつかう必要ひつえうとする場合ばあひ投機思惑とうきおもわく圓貨ゑんくわたいしておこなはれ
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
尋ね候處御召捕めしとりに相成候由ゆゑ大いに驚き取敢とりあへ今般こんぱん御訴へ申上奉つり候儀に御座候みぎゆゑ文右衞門質物を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
共に殺害せつがいし立退候へども天命てんめいのがれ難し庭の飛石とびいしに血のあとこれあり且傳吉衣類のすそにも血の付居候に付此儀相顯あひあらはれ召捕れ右の段領主りやうしゆの役人方へ吟味ぎんみ願ひ候處傳吉隱すこと能はず切害せつがい致し候始末白状に及び候然るに今般こんぱん召出めしいだされ御吟味を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)