亜弗利加アフリカ)” の例文
旧字:亞弗利加
ご承知の通りアンダルシアは亜弗利加アフリカに向い合って居りますので、その熱いことと云いましたら、お話にも何んにもなりません。
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
スエズで望んで来た小亜細亜アジア亜弗利加アフリカの荒原、ポオト・セエドを離れてから初めて眺めた地中海の波、伊太利イタリーの南端——こう数えて見ると
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「まあ、まあ、旦那」と顔役の亜弗利加アフリカ丸が飛んで出た。「本人も柔順おとなしくお供すると言ってるんですから——が、一体うしたと言うんです」
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
石炭夫コウルパサアだ。高給。別待。本船か! これから亜弗利加アフリカの西海岸を南下して濠洲廻りだ。WHAT・SAY? HEY?』
「東部亜弗利加アフリカのゼイラに二箇月間滞在してゐた時にも、ソマリイを横断の陣中でも、此の「一千一夜いちせんいちや」がの位自分を慰めて呉れたかわからない」と。
或時は北亜弗利加アフリカの沙漠にさまよい、或時は地中海の暗夜に孤舟を漂わせたのも、その目的とするところは無人の境に寂寥の悲愁を探求したに他ならない。
冬日の窓 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
又見よ、かの中央亜弗利加アフリカの黒奴がすなる如く、吾人の足に接吻しては礼拝幾度か低頭し、ひたすらに吾人の愛顧の衰へざらむことを憂ふるものは英吉利イギリスにあらずや。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
コロムボを立つてから数日の間海水はなほ九十度のおんを持つて居た。十日とをか目にアラビヤと亜弗利加アフリカやゝ近く見え初める様に成つて夜間は毛布を重ねて寝る必要があつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
そこで企てたのが本州横断徒歩旅行! もちろん亜弗利加アフリカ内地旅行だの、両極探検だのに比すれば、まるで猫の額をのみがマゴついているようなものであるが、それでも
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
そうかと云って南洋や亜弗利加アフリカ蛮人ばんじんのような、精悍な活気と体力とがあるのでもない。
小僧の夢 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
殆どこれと同じ時代に葡萄牙人は東方を領土と心得てその方角に進み、亜弗利加アフリカに国旗を建て、なお東漸とうぜんして印度に渡り、遂に比律賓群島を占領し、この群島を東の島と名づけた。
東西相触れて (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
日外いつか従兄が亜弗利加アフリカから土産に持って来た鴕鳥の卵に能く似ていた。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
遠く亜弗利加アフリカのベンゲーラ海流の尽くるあたりに端を発し、印度洋太平洋の南端を南極圏すれすれに大蛇のごとくにくねりながら、その過ぐるところ南緯四十三度以南に猛烈なる西風暴風圏を起し
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
かう云ふ掠奪は、亜弗利加アフリカの黒人の間でも亜米利加アメリカの土人の間でも、極く普通に今でも行はれて居るのださうです。それ等の土人の争闘は、大抵女の掠奪と、その復讐が原因になつてゐると云ひます。
嫁泥棒譚 (新字旧仮名) / 伊藤野枝(著)
亜米利加アメリカを見ろ、印度インドを見ろ、亜弗利加アフリカを見ろ」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
亜弗利加アフリカには馬酔木の大平原があるそうです」
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
亜弗利加アフリカの地図のごとき一面の癬、あな笑止や。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
独領東亜弗利加アフリカ会社の伝道医師のみ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
馬鹿ばか亜弗利加アフリカ僭王せんわうよ」
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
東洋と西洋とを一つにあつめて亜弗利加アフリカの風土を取り入れたような、異国情調のきわめて深い世にも懐しい西班牙スペインを立って明日は沙漠へ向かわねばならぬ。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いま亜弗利加アフリカの西を南下しつつある The Garcia Moreno のなかで
その後バアトンは、西部亜弗利加アフリカや南亜米利加アメリカ客寓中かくぐうちう、独り稿をいで行つた。
世界第一の神秘国であり世界第一の野蛮国である熱帯亜弗利加アフリカを踏破して、世界最大の探検家としてその名を古今に謳われているスタンレーは葉巻シガーをくゆらせなが
なんて、Perfumes de Salon, 亜弗利加アフリカあるじぇりあ製のあれだ。
皇太子殿下プリンス・オヴ・ウェイルスがいま亜弗利加アフリカ旅行へ出発するところだ、ことのいや、皇太子殿下がいま亜弗利加旅行からおかえりになるところだとのこと、いろいろ取り沙汰がたいへんだとみえて
亜弗利加アフリカ。みどりの上着に白のずぼん。
踊る地平線:04 虹を渡る日 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
亜弗利加アフリカの陣営で