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両側
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りやうがは
ふりがな文庫
“
両側
(
りやうがは
)” の例文
旧字:
兩側
出島には長い、広い一条の街路が通り、
両側
(
りやうがは
)
には、ヨオロツパ風の二階家がならんでゐる。見たところは、いかにも小じんまりしてゐる。(中略)
日本の女
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
私は家へ
帰
(
かへ
)
つて来た。家の小路の
両側
(
りやうがは
)
は
桃色
(
もゝいろ
)
の
花
(
はな
)
で埋まつてゐた。この
棚
(
たな
)
びく
花
(
はな
)
の中に
病人
(
びやうにん
)
がゐようとは、何と
新鮮
(
しんせん
)
な美しさではないか。と私はつぶやいた。
美しい家
(新字旧仮名)
/
横光利一
(著)
何
(
なん
)
だらうと思つて
直
(
すぐ
)
に
飛出
(
とびだ
)
して
格子
(
かうし
)
を明けて見ますると、
両側
(
りやうがは
)
共
(
とも
)
に
黒木綿
(
くろもめん
)
の
金巾
(
かなきん
)
の
二巾位
(
ふたはゞぐらゐ
)
もありませうか
幕張
(
まくは
)
りがいたしてございまして、
真黒
(
まつくろ
)
で
丸
(
まる
)
で
芝居
(
しばゐ
)
の
怪談
(
くわいだん
)
のやうでございます。
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
成程
(
なるほど
)
、
空
(
す
)
きに
空
(
す
)
いた
上
(
うへ
)
にも、
寝起
(
ねおき
)
にこんな
自由
(
じいう
)
なのは
珍
(
めづ
)
らしいと
思
(
おも
)
つた。
席
(
せき
)
を
片側
(
かたがは
)
へ十五ぐらゐ
一杯
(
いつぱい
)
に
劃
(
しき
)
つた、たゞ
両側
(
りやうがは
)
に
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
て、
居
(
ゐ
)
ながらだと
楽々
(
らく/\
)
と
肘
(
ひぢ
)
が
掛
(
か
)
けられる。
脇息
(
けふそく
)
と
言
(
い
)
ふ
態
(
さま
)
がある。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そして知らず/\
其
(
そ
)
の
後
(
あと
)
を追ふて
仲店
(
なかみせ
)
の
尽
(
つき
)
るあたりまで来たが、若い芸者の
姿
(
すがた
)
は
何処
(
どこ
)
の
横町
(
よこちやう
)
へ
曲
(
まが
)
つてしまつたものか、もう見えない。
両側
(
りやうがは
)
の店では店先を
掃除
(
さうぢ
)
して品物を
並
(
なら
)
べたてゝゐる
最中
(
さいちゆう
)
である。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
坂になった路の土が、
砥
(
と
)
の
粉
(
こ
)
のやうに乾いてゐる。寂しい山間の町だから、路には
石塊
(
いしころ
)
も少くない。
両側
(
りやうがは
)
には古いこけら
葺
(
ぶき
)
の家が、ひつそりと日光を浴びてゐる。
点心
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
両
常用漢字
小3
部首:⼀
6画
側
常用漢字
小4
部首:⼈
11画
“両側”で始まる語句
両側面
両側桟敷
両側下顎脱臼