“下伏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
したふ25.0%
したぶ25.0%
したぶし25.0%
したぶせ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
からだは空(むな)しく疲れるばかりで、自分のたわいのないむづがゆい樣な氣持ちが、横になつても下伏(したふ)しになつても、何だかがらんとして、つかまへどころがない。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
煙(けむり)が立(た)つて、づん/\とあがる坂(さか)一筋(ひとすぢ)、やがて、其(そ)の煙(けむり)の裙(すそ)が下伏(したぶ)せに、ぱつと拡(ひろ)がつたやうな野末(のずゑ)の処(ところ)へ掛(かゝ)つて居(ゐ)ました。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
と思うと、湿(しめり)ッけのする冷い風が、颯(さっ)と入り、洋燈の炎尖(ほさき)が下伏(したぶし)になって、ちらりと蒼(あお)く消えようとする。
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
山路(やまみち)から、後(あと)を跟(つ)けて来(き)たらしい嵐(あらし)が、袂(たもと)をひら/\と煽(あふ)つて、颯(さつ)と炉傍(ろばた)へ吹込(ふきこ)むと、燈(ともしび)が下伏(したぶせ)に暗(くら)く成(な)つて、炉(ろ)の中(なか)が明(あかる)く燃(も)える。これが赫(くわつ)と、壁(かべ)に並(なら)んだ提灯(ちやうちん)の箱(はこ)に映(うつ)る、と温泉(いでゆ)の薫(かをり)が芬(ぷん)とした。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)