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七三
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しちさん
ふりがな文庫
“
七三
(
しちさん
)” の例文
ト、舞台は車軸を流すような豪雨となり、折から山中の
夕暗
(
ゆうやみ
)
、だんまり模様よろしくあって引っぱり、
九女八役
(
くめはちやく
)
は、花道
七三
(
しちさん
)
に
菰
(
こも
)
をかぶって丸くなる。
市川九女八
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
八と
覚
(
おぼ
)
しいその年頃とこの
辺
(
へん
)
では余り見かけない
七三
(
しちさん
)
に割った
女優髷
(
じょゆうまげ
)
とに、兼太郎は何の気もなくその顔を見た。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
来年卒業証書を握ったらべそ子嬢に結婚を申込もうなんと思い
寐
(
ね
)
の夢魂
七三
(
しちさん
)
にへばりつくのとは
些
(
ちと
)
違って居た。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
素襖
(
すおう
)
をきて
大太刀
(
おおだち
)
をはいた姿——あれに魂がはいって揚幕から花道にゆるぎ出た時、さらに花道の
七三
(
しちさん
)
に坐って、例の“東夷西戎南蛮北狄”の長台詞を朗々たる名調子で淀みなくつらねた時
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
何處
(
どこ
)
か
大商店
(
だいしやうてん
)
の
避難
(
ひなん
)
した……
其
(
そ
)
の
店員
(
てんゐん
)
たちが
交代
(
かうたい
)
に
貨物
(
くわもつ
)
の
番
(
ばん
)
をするらしくて、
暮
(
く
)
れ
方
(
がた
)
には
七三
(
しちさん
)
の
髮
(
かみ
)
で、
眞白
(
まつしろ
)
で、この
中
(
なか
)
で
友染
(
いうぜん
)
模樣
(
もやう
)
の
派手
(
はで
)
な
單衣
(
ひとへ
)
を
着
(
き
)
た、
女優
(
ぢよいう
)
まがひの
女店員
(
をんなてんゐん
)
二三人
(
にさんにん
)
の
姿
(
すがた
)
が
見
(
み
)
えた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
「
確
(
たしか
)
に
十分
(
じつぷん
)
おくれましたわね、
然
(
さ
)
ういへば、
十時五十分
(
じふじごじつぷん
)
とか
言
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
なすつたやうでした。——
時間
(
じかん
)
が
變
(
かは
)
つたのかも
知
(
し
)
れません。」
恁
(
か
)
う
言
(
い
)
ふ
時
(
とき
)
は、
七三
(
しちさん
)
や、
耳
(
みゝ
)
かくしだと
時間
(
じかん
)
に
間違
(
まちが
)
ひはなからう。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“七三”の意味
《名詞》
七掛ける三。
七対三の割合で分けること。
歌舞伎の劇場の本花道で揚げ幕から七分、舞台から三分の場所。
(出典:Wiktionary)
七
常用漢字
小1
部首:⼀
2画
三
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“七”で始まる語句
七
七歳
七日
七夕
七輪
七宝
七月
七刻
七草
七度