“横面”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よこつら56.8%
よこづら14.9%
よこっつら9.5%
よこッつら5.4%
よこがお4.1%
よこつつら2.7%
よこめん2.7%
そっぽう1.4%
よこずっぽう1.4%
よこずつぽう1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
の時遅く、この時早く、万平は鳥打の横面よこつらを平手で二つ三つ千切ちぎれる程り飛ばした。男の鳥打帽がフッ飛んで闇の中に消えた。
芝居狂冒険 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
もし夫が臍繰金へそくりがねを持って居ることが分ると、大いに妻が怒ってその夫に喧嘩を仕掛け甚しきは夫の横面よこづらをぶんなぐるというのもある。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
と力に任せてポーンと森松の横面よこっつらちましたから、森松はひょろ/\石垣の所へ転がりました。文治は見兼てツカ/\とそれへ参り
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
挙動が奇怪じゃ、胡乱うろんな奴等、来い! と言うてな、角の交番へ引張ひっぱって行って、ぬかせと、二ツ三ツ横面よこッつらをくらわしてから、親どもを呼出して引渡した。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と言って屏風の中をのぞいて見ると、病人さながらの竜之助が、首をうずめて寝ていた横面よこがおが、痛ましいほどにやつれています。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その時はもうまるで夢中で、ただ那奴の憎らしいのが胸一杯に込上こみあげて、這畜生こんちくしようと思ふと、突如いきなり其処そこに在つたお皿を那奴の横面よこつつら叩付たたきつけて遣つた。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しかも日ごろから自分たちが「半化け」と綽名あだなしている馬鹿の又平だ、横面よこめんの一本も食らわせれば泡を吹いて参るだろうと、たかをくくって承知した。
半化け又平 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
商賈しょうこも出た負販ふはんの徒も出た。人の横面そっぽう打曲はりまげるが主義で、身を忘れ家を忘れて拘留のはずかしめいそうな毛臑けずね暴出さらけだしの政治家も出た。猫も出た杓子しゃくしも出た。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
こういう奴が出るから茶飯ちゃめしあんかけ豆腐や夜鷹蕎麦よたかそばひまになる、一つ張りとばしてやろうと、廿人力の拳骨を固めてうしろへ下ろうとする蟠龍軒の横面よこずっぽうをポカーリッと殴ると、痛いの痛くないの
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
其處そこ横面よこずつぽうでも張飛はりとばして追拂おつぱらつてやるのだ。