“夜鷹蕎麦”の読み方と例文
旧字:夜鷹蕎麥
読み方割合
よたかそば100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生垣の下にうずくまるもの、塀の袖に隠れるもの、軒下にへばりつくもの、按摩あんま夜鷹蕎麦よたかそば、流しの三味線などは、一体幾度往復したことでしょう。
傍へ往って慰めてやろうとすると娘が顔をあげたが、それは目も鼻もないのっぺら坊であった。商人はふるえあがって逃げていると夜鷹蕎麦よたかそばがいた。
怪譚小説の話 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
枯れ柳の暗いかげを揺りみだす夜風が霜を吹いて、半七は凍るように寒くなった。かれは柳の下に荷をおろしている夜鷹蕎麦よたかそば屋の燈火あかりをみて思わず足を停めた。
半七捕物帳:37 松茸 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)