“よこがお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
横顔44.4%
横面33.3%
半面11.1%
横貌11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ああ、足が早い、足が早い、まあなんて足が早い子なんだろう。ちょっと、こっちをふり向いて、わたしに横顔よこがおでも見せてくれればいいのに」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
目先にちらついているのは、御神燈の光へ横面よこがおを突き出して、兵馬の方へ耳を寄せたあの頬っぺたの肉づきと、それから島田の乱れたのです。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その半面よこがおを文三がぬすむが如く眺めれば、眼鼻口の美しさは常にかわッたこともないが、月の光を受けて些し蒼味をんだ瓜実顔うりざねがおにほつれ掛ッたいたずら髪
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
暫らく文三がシケジケと眺めているト、やがて凄味のある半面よこがおが次第々々に此方こちらねじれて……パッチリとした涼しい眼がジロリと動き出して……見とれていた眼とピッタリ出逢であう。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
鬼ごっこでもするように二人は、尾田の方へ横貌よこがおをちらちら見せながら、小さくなって行くと、やがて煙突の下の深まった木立の中へ消えて行った。
いのちの初夜 (新字新仮名) / 北条民雄(著)