“そっぽう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
外方57.1%
横面14.3%
卒方14.3%
率方14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新吉は外方そっぽうを向いて、壁にかかった東郷大将の石版摺せきばんずりの硝子張ガラスばりの額など見ていた。床の鏡餅に、大きな串柿くしがきが載せてあって、花瓶かびんに梅がしてあった。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
商賈しょうこも出た負販ふはんの徒も出た。人の横面そっぽう打曲はりまげるが主義で、身を忘れ家を忘れて拘留のはずかしめいそうな毛臑けずね暴出さらけだしの政治家も出た。猫も出た杓子しゃくしも出た。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
それをいかりてくって懸れば、手に合う者はその場で捻返ねじかえし、手に合わぬ者は一笑ッて済ましてのち、必ずあだむくゆる……尾籠びろうながら、犬のくそ横面そっぽう打曲はりまげる。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
昇はまず丸髷の婦人に一礼して次に束髪の令嬢に及ぶと、令嬢は狼狽あわて卒方そっぽうを向いて礼を返えして、サット顔をあからめた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
折角の相好そうごうもどうやら崩れそうに成ッた……が、はッと心附いて、故意わざと苦々しそうに冷笑あざわらいながら率方そっぽうを向いてしまッた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)