“びしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
微笑73.0%
媚笑8.1%
微傷5.4%
微小4.1%
微少2.7%
美漿2.7%
鼻升2.7%
眉睫1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちょっと皮肉ひにくなところがありますが、やさしい微笑びしょうをたたえた皮肉で、世の中の不正やみにくさに、それとなくするど鋒先ほこさきを向けています。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
おかね嬢はいささかの躊躇ちゅうちょもなく応諾し、かなり積極的な態度で、あでやかに媚笑びしょうし、すり寄って、彼の手を握った。
百足ちがい (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
右足のかかと微傷びしょうを負ったが、それは折柄おりから丁度ちょうど、英軍の高射砲が襲来独機しゅうらいどくきを射撃中であって、その高射砲弾の破片はへんが、この碩学泰斗せきがくたいとの右足に当り、呪いにみちた傷を負わしめたのであった。
そして花のんだ後に、微小びしょうなる閉鎖花へいさかがしきりに生じて自家受精じかじゅせいをなし、く果実ができる特性がある。ゆえにスミレの美花びかはまったくむだに咲いているわけだ。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
その勢力は微少びしょうだともいえるが、尼子一族と毛利家との闘争は、実に大永年間、毛利元就もうりもとなりが尼子経久領を奪取だっしゅして以来のもので、以後五十余年の長きあいだを、子々孫々にかけて
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は、喉に唾液をみながら、御手洗邸の玄関へ駆け込んだのである。このたびの羮も、往年の味に少しの変わりもない。美漿びしょう融然として舌端にけ、胃に降ってゆく感覚は、これを何に例えよう。
すっぽん (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
今年の五月、菊五郎一座が水戸みとへ乗込んだとき。一座の鼻升びしょう、菊太郎、市勝いちかつ五名は下市しもいち某旅店ぼうりょてん(名ははばかつてしるさぬ)に泊つて、下座敷したざしきの六畳のに陣取る。
雨夜の怪談 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
* 註に眳は眉睫びしょうの間、藐、き視容なり。