“かすりきず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
微傷33.3%
擦傷26.7%
掠傷13.3%
擦過傷13.3%
微疵6.7%
掠疵6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其勢が余りはげしかつたので、横山は上田の腕に微傷かすりきずを負はせたにもかゝはらず、やいばを引いて逃げ出した。上田は追ひすがつて、横山の後頭を一刀切つて引き返した。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
首に一ヶ所頭の真中に大傷其処此処に擦傷かすりきず等数多あり、のどつかみ潰せし如き傷○衣類大名縞単物ひとえもの、二タ子唐桟ことうざん羽織但紐附、紺博多帯、肉シャツ、下帯、白足袋
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
駈けよってみると、筋骨逞しい若者が、すねを押えてうんうんうなっている。むろん掠傷かすりきずだ。
危し‼ 潜水艦の秘密 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
しかし打撃や襲撃や、また一身の防御さえも、彼の手では少しもなされなかった。彼は黙々として人を救っていた。その上、彼はただわずかな擦過傷かすりきずを受けたのみだった。
まず※は幾条いくすじにもける、それでもって打たれるのでかわの裂目のひりひりしたところがはげしくさわるから、ごくごく浅いきずではあるが松葉まつばでも散らしたように微疵かすりきずが顔へつく。
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と槍を落して、八口やつくちより袂の底を探らむとす。暖かき袖口もて頬の掠疵かすりきず押えたりし小親声を掛けて
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)