“たんと”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タント
語句割合
沢山68.9%
澤山15.5%
胆斗3.9%
多度2.9%
坦途2.9%
多量2.9%
丹徒1.0%
余計1.0%
多額1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「身に染む話に聞惚ききとれて、人通りがもう影法師じゃ。世の中には種々いろいろな事がある。お婆さん、おかげ沢山たんと学問をした、難有ありがとう、どれ……」
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
久し振でお目にかゝつて何か申たい事は澤山たんとあるやうなれど口へ出ませぬは察して下され、では私は御別れに致します、隨分からだを厭ふて煩らはぬ樣に
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「周善なれば、仕損じますまい。彼は、ちから鼎をあげ、胆斗たんとの如き大将で、しかも忠烈ならびなき大将です」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「私も花をあんなものにくれておくのは惜しいでやすよ。多度たんとでもないけれど、商売の資本まで卸してやったからね」
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
あだか四肢ししを以て匍匐ほうふくする所の四足獣にくわりたるのおもひなし、悠然いうぜん坦途たんとあゆむが如く、行々山水の絶佳ぜつくわしやうし、或は耶馬渓やまけいおよばざるの佳境かけうぎ、或は妙義山めうぎざんも三舎をくるの険所けんしよ
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
左様なればのお蒔絵のお瓢箪へ、いお酒が参りましたが、高くって売りにくうございますから、あのお酒を入れて参りましょう、多量たんとは召上りませんが、わたくしはお下物拵かずごしらえをいたしましょう
彼は、大勢の臣をつれて、丹徒たんとという部落の西から深山にはいって、鹿、猪などを、おっていた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私どもは深川に居ります時にも随分銭貰ぜにもらいは来ましたが、一分遣れば大概帰りました、一分より余計たんとあげる訳にゃア参りません、はい女の身の上で有りますからねハイ、一分で少ないと仰しゃれば
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
多額たんとでございましょうね、どうせ」
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)