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したたか
語句 | 割合 |
絶 | 20.0% |
十分 | 20.0% |
多量 | 20.0% |
夥多 | 20.0% |
痛 | 20.0% |
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一月十七日なる感はいと
劇く動きて、宮は
降頻る雪に
或言を聴くが如く
佇めり。折から唯継は
還来りぬ。静に
啓けたる
闥の響は
絶に物思へる宮の耳には
入らざりき。
奉公大事ゆゑに
怨を結びて、憂き目に
遭ひし貫一は、夫の
禍を転じて身の
仇とせし
可憫さを、日頃の手柄に増して
浸々難有く、かれを
念ひ、これを思ひて、
絶に心弱くのみ成行くほどに
あすここそ頂上に相違ないと、余りの嬉しさに
周章てたものか、吾輩は
巌角から足踏み滑らして
十分に
向脛を打った。
「流すにも何にもハンボン・エッキスちうて
欝紺色のネバネバした涎をば
多量に流す」
と南さんは戸棚の中から
夥多撰り出して来て
いでや、彼は
窘みてその長き
髯をば
痛に
拈りつ。