“たど”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タド
語句割合
辿99.7%
多度0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お勢は引返しましたが、間もなく出て来ると、平次と肩を並べて、月のない街を、横網の方へ——妙にそわそわしながら辿たどりました。
鳥の前生譚だけは前にも列挙したように、少しも道徳味のないものが幾らもあって、民話は久しい間別の経路を辿たどっていたのである。
水銀みずかねを商ふ旅人 五位殿だか何だか知らないが、あの人が急に弓矢を捨てて、出家してしまつたものだから、多度たどでは大変な騒ぎだつたよ。
往生絵巻 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
中仙道は鵜沼うぬま駅を麓とした翠巒すいらんの層に続いて西へとつらなるのは多度たどの山脈である。鈴鹿すずかかすかに、伊吹いぶきは未だに吹きあげる風雲のいのしし色にそのいただきを吹き乱されている。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
鋳物師いものし おや、あれは多度たどの五位殿ぢやないか?
往生絵巻 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)