“せいじゆく”の漢字の書き方と例文
語句割合
成熟100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
斯程かほどしまだから、なに食物しよくもつこともあるまいと四方よも見渡みわたすと、はたして二三ちやうへだゝつた小高こだかをか中腹なかばに、一帶いつたい椰子やし、バナヽのはやしがあつて、甘美うるはしき果實くわじつえだ垂折しをれんばかりに成熟せいじゆくしてる。
えうするに勤勉きんべん彼等かれら成熟せいじゆく以前いぜんおいすで青々せい/\たる作物さくもつ活力くわつりよくいでつてるのである。收穫しうくわく季節きせつまつたをはりをげると彼等かれら草木さうもく凋落てうらくとも萎靡ゐびしてしまはねばならぬ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
小麥こむぎちがつてしめつぽい夏蕎麥なつそばからがくた/\として幾度いくどたゝきつけねばなか/\ちない。それでも種子不規則ふきそく成熟せいじゆくをしてるので、まだあをいのはどうしてもしがみいてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)