“じようだん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
戯談30.3%
冗談24.7%
串戲13.5%
串談10.1%
戲談7.9%
串戯3.4%
戯言3.4%
笑談2.2%
戯語1.1%
剰談1.1%
虚談1.1%
諧謔1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
戯談じようだんぢやない。来いつていふから、来たんだぜ。此処で僕に会ひたいつていふわけがあるだらう。それを、早く云へよ。
秘密の代償 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
殺して食ひますよ。御用心なさい、御宅のは若くつて太つて居るから丁度いいなんて、冗談じようだんでせうがそんな事をいつて居ましたよ
ましてや此大島田に折ふしは時好の花簪さしひらめかしてお客を捉らへて串戲じようだんいふ處を聞かば子心には悲しくも思ふべし、去年あひたる時今は駒形の蝋燭やに奉公して居まする
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「ご挨拶ね。然し串談じようだんは止してほんとに寄つていらつしやいよ。ね好いんでせう。」
静物 (新字旧仮名) / 十一谷義三郎(著)
との一心と云其上拍子ひやうしの間もよくことに古今の音なれば太夫も始めは戲談じようだんの樣に教へしが今は乘氣のりきが來て此奴こやつは物に成さうだと心を入て教へける故天晴舊來ふるき弟子でし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
引挾ひつはさみ親方骨柳こりが重さうに見えるか今日は朝からびた一文にもならず少々揚取あげとらせて給はれと骨柳こりに手を掛るを傳吉其手をはらひ中仙道をあしけ年中往來する我等小揚取こあげとらせることはない串戯じようだん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『いや、戯言じようだんぢやない。』と銀之助は丑松の顔を熟視みまもつた。『実際、君の顔色は好くない——て貰つては奈何どうかね。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
笑談じようだん云つてらあ、ねぢまはしが附いてゐなくたつて機関兵は機関兵だよ。ねぢまはしと桜の花が附いてるのは、ありや機関兵の三等下士と云ふんだ。
ある職工の手記 (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
『はゝゝゝゝ、君は直に左様さうおこるから不可いかん。なにも君だと言つた訳では無いよ。真箇ほんたうに、君のやうな人には戯語じようだんも言へない。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
『君、真実ほんたうかい——戯語じようだんぢや無いのかい——またかつぐんだらう。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
押へつけられて、そんな剰談じようだんしちやいけませんと叱られるくらいならいゝが、帰つて来た主人に事の始末をありのまゝに告げられたら、其時はどういふ事になるだらう。
人妻 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
寢たるまゝにて微笑ほゝゑみながら此處だ/\拙者の股間またぐらに居と申ければ大勢一同に御客樣御虚談ごじようだんばかりと笑ひ出せしかばいや虚談じようだんではなし全く拙者が股間に引挾ひつぱさんで居る然れ共拙者がつれは見えぬ故先此奴こやつ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
賑やかに笑ひさざめく夜にだけしか思ひつくことのできない諧謔じようだんや駄洒落を、やたらに連発する若い衆たちの間へ割りこんで揉まれる面白さは、ちよつと口では説明が難かしいくらゐだ。