“こゝろつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
心付50.0%
心着50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此時(このとき)にふと心付(こゝろつ)くと、何者(なにもの)か私(わたくし)の後(うしろ)にこそ/\と尾行(びかう)して來(く)る樣子(やうす)、オヤ變(へん)だと振返(ふりかへ)る、途端(とたん)に其(その)影(かげ)は轉(まろ)ぶが如(ごと)く私(わたくし)の足許(あしもと)へ走(はし)り寄(よ)つた。
私(わたくし)は此時(このとき)まで殆(ほと)んど喪心(そうしん)の有樣(ありさま)で、甲板(かんぱん)の一端(いつたん)に屹立(つゝた)つた儘(まゝ)、此(この)慘憺(さんたん)たる光景(ありさま)に眼(まなこ)を注(そゝ)いで居(を)つたが、ハツと心付(こゝろつ)いたよ。
私(わたくし)は思(おも)はず一息(ひといき)ついた、『矢張(やはり)無益(むえき)の心配(しんぱい)であつたか』と少(すこ)しく胸(むね)撫(な)でおろす、其時(そのとき)、私(わたくし)はふと心付(こゝろつ)いたよ
(白桃(しろもゝ)の花(はな)だと思(おも)ひます。)と弗(ふ)と心着(こゝろつ)いて何(なん)の気(き)もなしにいふと、顔(かほ)が合(あ)ふた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)