心付こゝろつ)” の例文
此時このときにふと心付こゝろつくと、何者なにものわたくしうしろにこそ/\と尾行びかうして樣子やうす、オヤへんだと振返ふりかへる、途端とたんそのかげまろぶがごとわたくし足許あしもとはしつた。
わたくし此時このときまでほとんど喪心そうしん有樣ありさまで、甲板かんぱん一端いつたん屹立つゝたつたまゝこの慘憺さんたんたる光景ありさままなこそゝいでつたが、ハツと心付こゝろついたよ。
わたくしおもはず一息ひといきついた、『矢張やはり無益むえき心配しんぱいであつたか』とすこしくむねでおろす、其時そのときわたくしはふと心付こゝろついたよ