“こうびん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コウビン
語句割合
好便22.2%
幸便22.2%
後便22.2%
孝愍11.1%
皇愍11.1%
香瓶11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ところが遠すぎるし、話の都合で平手を伴れて来ます、そのほうが好便こうびんですから」
花も刀も (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
久しく滞留たいりゅう折柄おりから、日本の軍艦がサンフランシスコに航海と聞き、幸便こうびんだからこれのって帰国したいと云うので、その事がまろうとすると、日本の乗組員は米国人と一緒に乗るのはいやだと云う。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ヒガネとむ、西風にしかぜさむきがたう熱海あたみ名物めいぶつなりとか。三島街道みしまかいだう十國峠じつこくたうげあり、今日こんにちかぜ氣候きこう温暖をんだん三度さんどくもごと湯氣ゆげいてづるじつ壯觀さうくわん御座候ござさふらふ後便こうびん萬縷ばんる敬具けいぐ
熱海の春 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
都をわれた献帝は、その翌年、地方で薨去せられたという沙汰も聞えた。玄徳はさらに嘆き悲しんで、陰ながら祭をなし、孝愍こうびん皇帝とおくりなし奉って、深くに籠ったまま政務も見ない日が多かった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
惟皇これこうたる上帝じょうてい、宇宙の神聖、この宝香ほうこうを聞いて、ねがわくは降臨を賜え。——猶予ゆうよ未だ決せず、疑う所は神霊にただす。請う、皇愍こうびんを垂れて、すみやかに吉凶を示し給え。」
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
やっと、ややおちついて四へきをみると、龍燈りゅうとう鳳燭ほうしょくの光は、みどり金色こんじきわし、二列となっている仙童女は、はた香瓶こうびんしゃく供華くげなどをささげていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)