“十國峠”の読み方と例文
新字:十国峠
読み方割合
じつこくたうげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ヒガネと讀(よ)む、西風(にしかぜ)の寒(さむ)きが當(たう)熱海(あたみ)の名物(めいぶつ)なりとか。三島街道(みしまかいだう)に十國峠(じつこくたうげ)あり、今日(こんにち)は風(かぜ)凪(な)ぎ氣候(きこう)温暖(をんだん)。日(ひ)に三度(さんど)雲(くも)の如(ごと)き湯氣(ゆげ)を卷(ま)いて湧(わ)き出(い)づる湯(ゆ)は實(じつ)に壯觀(さうくわん)に御座候(ござさふらふ)。後便(こうびん)萬縷(ばんる)敬具(けいぐ)
熱海の春 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
お絹(きぬ)には出逢(であ)はなかつた。當(あた)り前(まへ)である。僕(ぼく)は其(その)翌日(よくじつ)降(ふ)り出(だ)しさうな空(そら)をも恐(おそ)れず十國峠(じつこくたうげ)へと單身(たんしん)宿(やど)を出(で)た。宿(やど)の者(もの)は總(そう)がゝりで止(と)めたが聞(き)かない、伴(とも)を連(つ)れて行(ゆ)けと勸(すゝ)めても謝絶(しやぜつ)。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)