“いきょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
異郷27.3%
遺筐18.2%
遺篋18.2%
医経9.1%
惟恭9.1%
畏敬9.1%
葦莢9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すでに、去年きょねんのいまごろ、塹壕ざんごうなかで、異郷いきょうそらながらいった、戦友せんゆう言葉ことばが、おもされたのでした。
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
物言わぬ夫の遺筐いきょうを、余人の衣類のごとくしばらく折目をさすりておりしが、やがて正気にかえりし時は、早や包みをいだきしめて悶絶もんぜつしたり、げに勇蔵は田原坂たばるざかの戦官軍大敗の日に
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)
高帝こうてい升遐しょうかしたもう時、遺篋いきょうあり、大難に臨まばあばくべしとのたまいぬ。謹んで奉先殿ほうせんでんの左に収め奉れりと。羣臣ぐんしん口々に、いだすべしという。宦者かんじゃたちまちにして一のくれないなるかたみきたりぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
これはミルトと申しでござる。医経いきょうに申す、五臓六腑、肺の六葉、両耳肝じかんの左三葉、右四葉などの説とは、似ても似ぬことでござる。
蘭学事始 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
卓敬あざな惟恭いきょう、書を読んで十行ともに下るとわれし頴悟聡敏えいごそうびんの士、天文地理より律暦兵刑に至るまできわめざること無く、後に成祖せいそをして、国家を養うこと三十年
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
さて仏間に入りて人を遠ざけ、本尊弥勒仏みろくぶつの体中よりの絵巻物を取りいだし、畏敬いきょう礼拝をげつゝ披見するに、美人の五体の壊乱えらん膿滌のうできせる様、只管ひたすら寒毛樹立かんもうじゅりつするばかりなり。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
『淵鑑類函』一七に『宋書』に曰く、歳朔さいさく、常に葦莢いきょう桃梗とうこうを設け、鶏を宮および百司の門にたくし以て悪気をはらう。