“田原坂”の読み方と例文
読み方割合
たばるざか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我が南洲翁なんしゅうおうもややおなじ境遇にあるの時、同じ意志を吐露とろした。翁が田原坂たばるざかの戦いのころ、大山県令おおやまけんれいに寄せた書翰しょかんいわ
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
薩軍は高地に拠って居るので味方は甚だ苦戦したが、ついに正面の断崖をじ、安楽寺山を越え更に木葉に至った。その上に前軍は既に田原坂たばるざかを占領したとの報がある。
田原坂合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
物言わぬ夫の遺筐いきょうを、余人の衣類のごとくしばらく折目をさすりておりしが、やがて正気にかえりし時は、早や包みをいだきしめて悶絶もんぜつしたり、げに勇蔵は田原坂たばるざかの戦官軍大敗の日に
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)