“あいれん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
哀憐51.4%
愛憐43.2%
愛戀2.7%
哀恋2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、その眼の中には、哀憐あいれんを請う情と共に、犯し難い決心の色が、浮んでいる。——必ず修理の他出を、禁ずる事が出来ると云う決心ではない。
忠義 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
と鬼をあざむく文治もそゞろに愛憐あいれんの涙に暮れて、お町をかゝえたまゝ暫く立竦たちすくんで居りまする。お町はようやく気も落着いたと見えまして
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ほこらちかところ少年せうねんそうあり。かね聰明そうめいをもつてきこゆ。含春がんしゆん姿すがたて、愛戀あいれんじやうへず、柳氏りうしせい呪願じゆぐわんして、ひそか帝祠ていしたてまつる。ことばいは
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なんぞかへつてみづかいろまよふことをなして、女子ぢよし愛戀あいれんし、あまつさ關帝くわんていひげべにる。言語道斷ごんごだうだんぢやと。すでたけかごつくらしめ、これにりてなかしづめんとす。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あの日を最後に、女としての弥生は、成らぬ哀恋あいれんもだえと悟りに、死にかわりにそこに、凄艶せいえんな一美丈夫小野塚伊織があらたに生まれ出たのである。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)