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骰子
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さい
ふりがな文庫
“
骰子
(
さい
)” の例文
私はいかにチベットでもそんな事はあるまいと思いましたが、それは非常なものでお寺の中で公然
骰子
(
さい
)
を転がして
博奕
(
ばくち
)
をやって居る。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「よろしい、人生は
賭博
(
とばく
)
のごとしだ、……この
骰子
(
さい
)
はわしの負けとしよう! 今度は諸君に、見事負けたのだ! ハハハハハ」
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
そして案の状、投げた
骰子
(
さい
)
に目が出たので、次第に、胎龍は、
一昨日
(
おととい
)
僕が話した夢判断通りの径路を辿って、一路衰滅の道へ堕ちて行ったのだ。
後光殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
筒から投げられる
骰子
(
さい
)
ころの音が、森閑とした大理石の間に
木魂
(
こだま
)
を響かせつつころころと聞えて来ると、宮子はコンパクトを取り出していった。
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
幸いにも、その名誉、その威厳、その光明、その才能は、あの山師たる英雄や勝利者らが戦争と称する投機にかけることを得る
骰子
(
さい
)
の目ではない。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
▼ もっと見る
蓆
(
むしろ
)
が持ち出された。四人は
車座
(
くるまざ
)
になった。一人は気軽く若い者の机の上から湯呑茶碗を持って来た。もう一人の男の腹がけの中からは
骰子
(
さい
)
が二つ取出された。
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
猶詳しく省察すれば輾轉して休まざる一の
骰子
(
さい
)
の或は一を示し或は六を示して居るやうなもので、本是一個物である。最小時間に於ては二者相對して居ないのである。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
骰子
(
さい
)
の目に切った
生鰤
(
ぶり
)
の
脂肉
(
あぶらにく
)
の
生姜
(
しょうが
)
醤油に漬けた奴を、山盛にした小丼を大切そうに片手に持って
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
骰子
(
さい
)
は投げられたのだと云つたやうな、思ひ詰めた心持で、その二階に消える足音を聞いてゐた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
厄
(
やく
)
といふは、たとへば
骰子
(
さい
)
に
廉
(
かど
)
があり、
桝
(
ます
)
には
角
(
すみ
)
があり、
人
(
ひと
)
には
關節
(
つぎふし
)
、
方
(
はう
)
には四
維
(
すみ
)
のあるごとく、
風
(
かぜ
)
は
方
(
はう
)
より
吹
(
ふ
)
けば弱く、
角
(
すみ
)
よりふけば強く、
病
(
やまひ
)
は
内
(
うち
)
より起れば
治
(
ち
)
しやすく
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
だが、
骰子
(
さい
)
は彼のほうによっぽど大きな目が出なければ勝てぬようになっている。
エリザベスとエセックス
(新字新仮名)
/
リットン・ストレイチー
(著)
おれはいちかばちかの
骰子
(
さい
)
をなげた。案の定敵は、ドスを頭上に
晃
(
ひか
)
らせつつまえのめりにおっかぶさってきた。おれは体をかがめたまま、まるたんぼうを両手ににぎって力まかせの「胴」をいれた。
放浪作家の冒険
(新字新仮名)
/
西尾正
(著)
二人は双六の
骰子
(
さい
)
を手にした。
崔書生
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
三個の
骰子
(
さい
)
を用ゐて勝敗を決す
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
骰子
(
さい
)
転ばしをするもあれば花を
弄
(
もてあそ
)
ぶもあり、随分立派な人でも
喰物
(
くいもの
)
の
賭
(
か
)
け位はやって居る。それが非常に愉快なものと見える。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
骰子
(
さい
)
は投げられたのだと云ったような、思い詰めた心持で、その二階に消える足音を聞いていた。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
朝命に
楯
(
たて
)
をついて、安倍の頼時や、平泉の
泰衡
(
やすひら
)
の二の舞を仕て見たところが、
骰子
(
さい
)
の目が三度も四度も我が思う通りに出ぬものである以上は勝てようの無いことは分明だ。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
……
骰子
(
さい
)
コロ投げやトラムプ占い式の残酷な方法で二人の中から一人を選み出すような事は、娘が信心する神様の御名にかけて出来ないし、それかといって昔物語にあるように
霊感!
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
或る日思いがけなく人間の歯の
痕跡
(
あと
)
の付いた象牙の
骰子
(
さい
)
の半分割れが出て参りました
狂歌師赤猪口兵衛:博多名物非人探偵
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
思うようにはならぬ
骰子
(
さい
)
の
眼
(
め
)
という習いだから仕方が無い、どうしてもこうしてもその女と別れなければならない、強いて情を張ればその娘のためにもなるまいという
仕誼
(
しぎ
)
に
差懸
(
さしかか
)
った。
太郎坊
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
柴木
(
しばき
)
へし折って
箸
(
はし
)
にしながら
象牙
(
ぞうげ
)
の
骰子
(
さい
)
に誇るこそ
愚
(
おろか
)
なれ。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
骰
漢検1級
部首:⾻
14画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“骰子”で始まる語句
骰子目