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馴々
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なれ/\
ふりがな文庫
“
馴々
(
なれ/\
)” の例文
醉つ拂つて夜更けに歸つてくる爲吉を待ち構へ、
馴々
(
なれ/\
)
しく傍へ寄つて、爲吉の部屋から持出した匕首で、後からやつたに違ひあるまい
銭形平次捕物控:267 百草園の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
新三郎とお露と並んで坐っているさまは
真
(
まこと
)
の夫婦のようで、今は耻かしいのも何も
打忘
(
うちわす
)
れてお互いに
馴々
(
なれ/\
)
しく
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
優
(
やさ
)
しいなかに
強
(
つよ
)
みのある、
気軽
(
きがる
)
に
見
(
み
)
えても
何処
(
どこ
)
にか
落着
(
おちつき
)
のある、
馴々
(
なれ/\
)
しくて
犯
(
をか
)
し
易
(
やす
)
からぬ
品
(
ひん
)
の
可
(
い
)
い、
如何
(
いか
)
なることにもいざとなれば
驚
(
おどろ
)
くに
足
(
た
)
らぬといふ
身
(
み
)
に
応
(
こたへ
)
のあるといつたやうな
風
(
ふう
)
の
婦人
(
をんな
)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
馴々
(
なれ/\
)
しいのとは違ふ。
初
(
はじめ
)
から
旧
(
ふる
)
い
相識
(
しりあひ
)
なのである。同時に女は
肉
(
にく
)
の
豊
(
ゆたか
)
でない
頬
(
ほゝ
)
を動かしてにこりと笑つた。蒼白いうちに、なつかしい
暖味
(
あたゝかみ
)
が出来た。三四郎の足は
自然
(
しぜん
)
と部屋の
内
(
うち
)
へ這入つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「なあに、小説?」と云ひつゝ彼女が
馴々
(
なれ/\
)
しくそれを
覗
(
のぞ
)
き込んだ。
静物
(新字旧仮名)
/
十一谷義三郎
(著)
▼ もっと見る
「あゝ、お徳さん」信造は
馴々
(
なれ/\
)
しくいった。
青服の男
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
四國の丸龜まで
戻
(
もど
)
る者なりと答るに彼男私しは
江州
(
がうしう
)
にて候が江戸表へ
商
(
あきな
)
ひに參り只今歸り道也是から
又
(
また
)
尾州
(
びしう
)
名古屋へ
到
(
いた
)
り夫より京大坂へ
仕入
(
しいれ
)
に登り候
積
(
つも
)
りに付幸ひ御供同樣に
御召連下
(
おめしつれくだ
)
さるべし一人の道中と
云者
(
いふもの
)
は道に
倦
(
あき
)
るものゆゑ
御咄相手
(
おはなしあひて
)
に御同道仕つり度と然も
馴々
(
なれ/\
)
しく申すにぞ後藤は
否々
(
いな/\
)
某は
又
(
また
)
道連
(
みちづれ
)
の有は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
何方
(
どなた
)
がお出でになってもお逢いにはなりません、
種々
(
いろ/\
)
な名を附けてお出でになります、
碌々
(
ろく/\
)
知らんものでも
馴々
(
なれ/\
)
しく私は書家でございます、
拙筆
(
せっぴつ
)
を御覧に入れたいと
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「嘘ではない、御主人は押入へ這ひ上がつて孫三郎を殺す力もなく、
馴々
(
なれ/\
)
しくお玉さんの傍に寄つて、可哀想に耳に
錐
(
きり
)
を叩き込むやうな恐ろしいことの出來る筈はない」
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
染吉が自首するに違ひないと見て取つて、勇太郎の姿が見えなくなると直ぐ染吉のところへ姿を現はし、
馴々
(
なれ/\
)
しく話しかけ乍ら、勇太郎の忘れて行つた
秤
(
はかり
)
で力任せに毆つたんだらう。
銭形平次捕物控:141 二枚の小判
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
少し
馴々
(
なれ/\
)
しい口をきいて、猪口を返す手に思はせぶりな力をこめたりしました。
銭形平次捕物控:024 平次女難
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
第一お縫は、お町と仲が惡かつたさうで、
背後
(
うしろ
)
から肩へ手を掛けて、
馴々
(
なれ/\
)
しく剃刀を
喉
(
のど
)
へ廻されるまで默つて居る筈もなく、それに、下手人が女でないことは、八五郎が見て知つて居ります。
銭形平次捕物控:020 朱塗りの筐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次はさう
馴々
(
なれ/\
)
しく呼んで、猪之松の傍に寄りました。
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
馴
漢検準1級
部首:⾺
13画
々
3画
“馴々”で始まる語句
馴々敷