うゑ)” の例文
が、畢竟つまりは慾張りとなまけ者の熱心さで、氣狂ひ染みた雷同性らいどうせいに引摺られて、春の夜の薄寒さも、うゑつかれも物の數ではありません。
如何いかんとなれば、人間にんげん全體ぜんたいは、うゑだとか、さむさだとか、凌辱はづかしめだとか、損失そんしつだとか、たいするハムレツトてき恐怖おそれなどの感覺かんかくから成立なりたつてゐるのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
食糧かしげだれの与ふらん、ボウダの国のひとやには、日々に一度の食事さへ、片手にぎりの焼麦粉こがしより、得られぬためし受けむにはうゑこごえに果てやせん
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
わがためにはうゑの名をえてこののちなほも人をむべきとやなる小窓が 二二—二四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
○そも/\金銭のたつときこと、魯氏ろし神銭論しんせんろんつくしたれば今さらいふべくもあらず。としの凶作はもとより事にのぞんうゑにいたる時小判をなめはら彭張ふくれず、うゑたる時の小判一枚は飯一わんの光をなさず。
うゑ苛責かしやくとに疲れ果てて、最早助けを呼ぶ力もなく、僅かに顏を擧げて夢心地に、灯をかざしてゐる救ひの手の、誰彼の顏を眺めるのでした。
○そも/\金銭のたつときこと、魯氏ろし神銭論しんせんろんつくしたれば今さらいふべくもあらず。としの凶作はもとより事にのぞんうゑにいたる時小判をなめはら彭張ふくれず、うゑたる時の小判一枚は飯一わんの光をなさず。
中には随分馬鹿々々しいのもありますが、十中八九は理詰めで、梅干大の兵粮丸が三つか五つで、少きは半日一日、多きは三日七日のうゑしのいだと傳へて居ります。
兵家、仁術家は皆知つて居る筈だ。遠きは義經の兵粮丸、楠氏の兵粮丸、竹中半兵衞の兵粮丸など言ふものがある。兵書には蝮蛇まむし茯苓ふくりやう、南天の實、白蝋はくらふ、虎の肉などを用ひ、一丸よく數日のうゑ