露草つゆぐさ)” の例文
東京とうきやうて、京都きやうと藝妓げいこに、石山寺いしやまでらほたるおくられて、其處等そこら露草つゆぐささがして歩行あるいて、朝晩あさばん井戸ゐどみづきりくと了簡れうけんだとちがふんです……矢張やつぱ故郷ふるさとことわすれた所爲せゐ
月夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
露草つゆぐさの花さきにけり。
どんたく:絵入り小唄集 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
露草つゆぐさ
雨情民謡百篇 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
見透みとほしうら小庭こにはもなく、すぐ隣屋となり物置ものおきで、此處こゝにも犇々ひし/\材木ざいもく建重たてかさねてあるから、薄暗うすぐらなかに、鮮麗あざやかその淺黄あさぎ手絡てがら片頬かたほしろいのとが、拭込ふきこむだはしらうつつて、トると露草つゆぐさいたやうで
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
見透みとおしの裏は小庭こにわもなく、すぐ隣屋となり物置ものおきで、此処ここにも犇々ひしひしと材木が建重たてかさねてあるから、薄暗い中に、鮮麗あざやかなその浅黄の手絡と片頬かたほの白いのとが、拭込ふきこんだ柱に映って、ト見ると露草つゆぐさが咲いたようで
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)