雜談ざふだん)” の例文
新字:雑談
ながらぢやうさまは何處いづこへぞお姿すがたえぬやうなりと人騷ひとさわがせするもあり乳母うばろく/\あはさずおたかかたへ寢床ねどこなら浮世うきよ雜談ざふだん諷諫ふうかん
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
殺すはもなし拙僧の儀は御氣遣おきづかひあるべからず呉々くれ/″\小姓共は仕損じ給ふなと約束やくそくし夫より酒宴をもよほし四方山の雜談ざふだんに時を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「どうぞねえお内儀かみさん」老母ばあさんもいつた。内儀かみさんはそれからまたしばら雜談ざふだんをしてみんなわらつてかへつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
立出みちすがら昨夜ゆうべの相方は斯々かく/\なりなどと雜談ざふだんを云つゝ一本のかさに三人が小雨こさめしのぎながら品川を後にして高輪たかなわよりふだつじの方へ差掛さしかゝりける處に夜の引明なれば未だ往來わうらい人影ひとかげもなく向ふを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)