近々きん/\)” の例文
田口氏の用向ようむきは、自分の社で近々きん/\青年画家の作品展覧会をするから、麦僊氏にもその選者の一にんになつて欲しいといふのだつた。
良「此方こちらへ来なさい、お前に死相が出たという書面だが、見てやるから此方へ来なさい、成程死ぬなア近々きん/\に死ぬ」
おほきくなりましただんか。近々きん/\橄欖島かんらんたうでおひになつたら、そりや喫驚びつくりなさる』とまた兵曹へいそうした。
なし町奉行所へ送られたれば近々きん/\御所刑おしおきなるべし其妻の其方なれば同罪どうざいなれども我其方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「でもあに近々きん/\結婚致しますよ」
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
私達は長田ながた秀雄氏と三人小さなテーブルかこつて色々の話をした。氏はその折吾がのために近々きん/\演劇と当局の取締とについて長い論文を書かうと約束をした。
白「これはいかん、もう見るがものはない、ひどい相だ、一体お前は目の下にごく縁のない相だ、それに近々きん/\の内屹度きっと死ぬよ、死ぬのだから外になんにも見る事はない」
つかはしたる喜八とやらんとられたるや又外に有事あることなるかと不審ふしんに思ひよくけば其人そのひとは全く彼の八に相違さうゐなく火付盜賊におちいり近々きん/\火罪ひあぶりとの事なりしかば田子たこ伊兵衞いへゑ思ふはとがなき者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
政府は近々きん/\小包郵便の料金をへるさうだが、一八四五年米国政府が、普通郵便物の料金を三百マイルまでは五セント、それ以上は十仙に規則を変へた事があつた。
近々きん/\のうち越後へ向けて今一度ひとたびきたいと云っておりますから、行った日には貴方にはお目に懸ることが出来ないと思っている所へお使つかいで、あんまり嬉しいから飛んで来たんですよ
徳太郎君に申上出立しゆつたつの用意に及び近々きん/\江戸表御下おんくだりとは相成あひなりける。
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
これだけは是非何とかしなければといふので近々きん/\高野山に素晴しく大きな英霊塔を建立する考へださうだ。