ゆるし)” の例文
少しく昇りてわが歌に伴ひ、かつてさちなきピーケを撃ちてゆるしをうるの望みを絶つにいたらしめたる調しらべをこれに傳へんことを —一二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
一五六おのが世しらぬ身の、御ゆるしさへなき事は重き一五七勘当かんだうなるべければ、今さら悔ゆるばかりなるを、姉君よく憐み給へといふ。
それはヨハネという人がヨルダン川のほとりに現われ、罪のゆるしを得さする悔い改めのバプテスマをべ伝えた事件であった。
キリスト教入門 (新字新仮名) / 矢内原忠雄(著)
マンチュアにちっしてゐやるあひだに、わしがをり二人ふたり内祝言ないしうげん顛末もとすゑおほやけにし、兩家りゃうけ確執かくしつ調停てうていし、御領主ごりゃうしゅゆるしひ、やがてそなた呼返よびかへすことにせう
象月に謝罪せんとて鼻を水に入るるに水掻き月影倍多ふえたり、兎象に向い汝湖水をみだせし故月いよいよいかると言い象ますますおそゆるしを乞い群象をひきいてその地を去る
「どうか私の此の体を犠牲いけにえに御取りくださいまして、釜礁かまばえを除くおゆるしを得とうございます」
海神に祈る (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
なさるとも、おゆるしなさるともして戴きましょう。
イエスは罪のゆるしによる永遠の生命のかてを与えようとするのに、群衆は朽つる肉の糧を求めてイエスを王としようとする。
キリスト教入門 (新字新仮名) / 矢内原忠雄(著)
我行かんといふの外また何の答へかあるべき、人にしば/\ゆるしをえしむる色をうかめてわれ斯くいへり 一九—二一
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ヂュリ とゝさまの命令おほせごとそむいた不孝ふかうつみくやむことをならうたところに。(膝まづきて)かうして平伏ひれふしてとゝさまのゆるしへいと、あのロレンスどのがはれました。
一二二物のはじめにいなみなんは一二三さがあしければとて、とりてをさむ。今夜こよひはここにあかさせ給へとて、一二四あながちにとどむれど、まだ一二五ゆるしなき旅寝は、親の一二六つみし給はん。
くつわは必ず響きを異にす、我のはかるところによれば、汝これをゆるしこみちに着かざるさきに聞くならむ 四〇—四二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)