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貴人
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きにん
ふりがな文庫
“
貴人
(
きにん
)” の例文
智力思想の活溌高尚なることは王侯
貴人
(
きにん
)
も
眼下
(
がんか
)
に
見下
(
みくだ
)
すと云う
気位
(
きぐらい
)
で、
唯
(
ただ
)
六かしければ面白い、
苦中有楽
(
くちゅううらく
)
、
苦即楽
(
くそくらく
)
と
云
(
い
)
う境遇であったと思われる。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
まだ世馴れざる里の子の
貴人
(
きにん
)
の前に出でしように
羞
(
はじ
)
を含みて
紅
(
くれない
)
潮
(
さ
)
し、額の皺の
幾条
(
いくすじ
)
の
溝
(
みぞ
)
には
沁出
(
にじみ
)
し
熱汗
(
あせ
)
を
湛
(
たた
)
え、鼻の
頭
(
さき
)
にも
珠
(
たま
)
を湧かせば
腋
(
わき
)
の下には雨なるべし。
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
或る日クサンチスがいつもより一層人を酔はせるやうな踊り方をした跡で、そこへ近所の
貴人
(
きにん
)
が見舞ひに来た。この人は昔マイセンで出来た陶器人形の公爵である。
クサンチス
(新字旧仮名)
/
アルベール・サマン
(著)
かの
淵
(
ふち
)
に
灵
(
れい
)
ありといふは、むかし永光寺のほとりに
貴人
(
きにん
)
何某
(
なにがし
)
住玉ひしに、その
内室
(
ないしつ
)
色情
(
しきじやう
)
の
妬
(
ねたみ
)
にて
夫
(
をつと
)
をうらみ、東光が淵に身を
沈
(
しづ
)
め、
冤魂
(
ゑんこん
)
悪竜
(
あくりゆう
)
となりて人をなやまししを
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
或日
手島良助
(
てじまりょうすけ
)
というものが抽斎に一の秘事を語った。それは江戸にある某
貴人
(
きにん
)
の窮迫の事であった。貴人は八百両の金がないために、まさに苦境に陥らんとしておられる。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
お
富
(
とみ
)
と云るが
姉妹
(
はらから
)
共に
心操
(
こゝろばえ
)
優
(
やさ
)
しく何處となく
品
(
ひん
)
よき
生質
(
うまれつき
)
なれば如何なる
貴人
(
きにん
)
の娘といふとも
恥
(
はづか
)
しからず
斯
(
かゝ
)
る在所には珍しき者にて殊に
兩人
(
ふたり
)
とも
親思
(
おやおも
)
ひの
孝行
(
かうかう
)
者なれば
今
(
いま
)
父
(
ちゝ
)
十兵衞が
年貢
(
ねんぐ
)
の金に
差詰
(
さしつま
)
り身を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
分不相應
(
ぶんふさうおう
)
の
貴人
(
きにん
)
を
親
(
おや
)
が
婿
(
むこ
)
にしてとらしたをば?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
何時からとも無く、自然の成りゆきで駅の長は女となり、其長の下には美女が其家の娘分のようになっていて、泊る
貴人
(
きにん
)
等の世話をやくような習慣になったものである。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
かの
淵
(
ふち
)
に
灵
(
れい
)
ありといふは、むかし永光寺のほとりに
貴人
(
きにん
)
何某
(
なにがし
)
住玉ひしに、その
内室
(
ないしつ
)
色情
(
しきじやう
)
の
妬
(
ねたみ
)
にて
夫
(
をつと
)
をうらみ、東光が淵に身を
沈
(
しづ
)
め、
冤魂
(
ゑんこん
)
悪竜
(
あくりゆう
)
となりて人をなやまししを
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
“貴人”の意味
《名詞》
貴 人(きじん)
身分や地位が高い人。貴族。
古代中国における后妃の位の一つ。
陰陽道の神である天一神の別称の一つ。
(出典:Wiktionary)
貴
常用漢字
小6
部首:⾙
12画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“貴”で始まる語句
貴方
貴女
貴
貴下
貴郎
貴君
貴様
貴嬢
貴殿
貴賤