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詰所
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つめしょ
ふりがな文庫
“
詰所
(
つめしょ
)” の例文
病院の二階の突き当りに、付添婦たちの
詰所
(
つめしょ
)
があり、
炊事所
(
すいじじょ
)
や粗末な寝所があった。その手前に
梯子
(
はしご
)
段があって、物干台に通じている。
幻化
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
城中二日の空気は或る程度ここの
詰所
(
つめしょ
)
からでも感知することができた。が、秀吉は多くの家臣を城内に入るをゆるしていない。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
現場
(
げんば
)
に落ちていた刀は、二三日前作事の方に勤めていた五瀬某が、
詰所
(
つめしょ
)
に掛けて置いたのを盗まれた品であった。
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「さっき与力から呼び出しがあって、新出さんは
詰所
(
つめしょ
)
へいった、いっしょに来いと云われておれもいったんだ」
赤ひげ診療譚:03 むじな長屋
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ぽつぽつ帰り支度にかかろうかと
漸
(
ようや
)
く白みかけた
薄墨
(
うすずみ
)
の中に
胡粉
(
ごふん
)
を溶かしたような梅雨の東空を、
詰所
(
つめしょ
)
の汗の浮いた、ガラス戸越しに見詰めていた時でした。
穴
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
▼ もっと見る
海岸にある「玉井組
詰所
(
つめしょ
)
」では、「
小使
(
こづかい
)
」と称する賃銀の内金を、松本重雄が子分連中に渡している。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
その
外
(
はず
)
れの一軒に電力会社
工夫
(
こうふ
)
詰所
(
つめしょ
)
と書いた札が出ていた。森君はその中にはいって行った。中には恐い顔をした工夫が二三人いたが、森君は平気だった。森君は全く勇敢だ。
贋紙幣事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
二階の客の用にそなへて、ホテルでは大抵どこか二階の奥あたりに、ボーイの
詰所
(
つめしょ
)
があるはずだ。そこにシーズン外れの時節には、コックさんか何かが寝泊りしてゐてもいいわけだ。
夜の鳥
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
御広敷とは大奥に出仕する役人の
詰所
(
つめしょ
)
をいうので、役人には御広敷御用人を主席にして次に御用達、番頭、番衆等がある。
凡
(
すべ
)
て
奥向
(
おくむき
)
の事務及奥女中の取締を
掌
(
つかさど
)
る。添番衆は極めて軽い身分である。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
兵馬は、これで自分の
詰所
(
つめしょ
)
の方へ帰って来ます。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
子供たちは引き返して、門番の
詰所
(
つめしょ
)
へ来た。それと同時に玄関わきから、「なんだ、なんだ」と言って、二三人の
詰衆
(
つめしゅう
)
が出て来て、子供たちを取り巻いた。
最後の一句
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
今出川御門そとの篝屋(町方警士の
詰所
(
つめしょ
)
)へ、髪ふりみだした女が急を訴えに駈けこんできた。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
源吉の、最初の轢殺問題が片付いて、彼が、
詰所
(
つめしょ
)
に顔を出した時だった。
鉄路
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
近習医に任ぜられてからは、
詰所
(
つめしょ
)
に
出入
(
いでいり
)
するに、
朝
(
あした
)
には人に先んじて
往
(
ゆ
)
き、
夕
(
ゆうべ
)
には人に後れて
反
(
かえ
)
った。そして公退後には士庶の病人に接して、
絶
(
たえ
)
て
倦
(
う
)
む色がなかった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
その夜明けの微光が、
詰所
(
つめしょ
)
、
武者溜
(
むしゃだま
)
り、
狭間廊下
(
はざまろうか
)
、
厩
(
うまや
)
の隅々にまでこぼれ渡った頃にはもう
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
陰
(
くも
)
った日の空が
二人
(
ふたり
)
の頭上において裂け、そこから
一道
(
いちどう
)
の火が地上に
降
(
くだ
)
ったと思うと、
忽
(
たちま
)
ち耳を貫く音がして、二人は地に
僵
(
たお
)
れた。一度は
躋寿館
(
せいじゅかん
)
の講師の
詰所
(
つめしょ
)
に休んでいる時の事であった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
台所方にも、各〻の
詰所
(
つめしょ
)
にも、それが伝わった。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
沈痛な夜気が
詰所
(
つめしょ
)
にみちた。
べんがら炬燵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“詰所”の意味
《名詞》
多くの人が詰めている場所。
役人、担当者などが勤める場所。
(出典:Wiktionary)
“詰所”の解説
詰所(つめしょ)とは一時的に宿泊したり、仮眠したり、待機する施設のこと。屯所(とんしょ)ともいう。江戸時代、江戸城における公式行事等の際に、大名等が家格に応じて定められた待機場所については、伺候席を参照。
(出典:Wikipedia)
詰
常用漢字
中学
部首:⾔
13画
所
常用漢字
小3
部首:⼾
8画
“詰”で始まる語句
詰
詰問
詰襟
詰責
詰寄
詰腹
詰侍
詰襟服
詰切
詰衆