裸體らたい)” の例文
新字:裸体
戸が何んの抵抗もなく開いて、八五郎が突つ轉んだのは、まさに、正面佛壇の下に横たへた、ほとんど半裸體らたいの死骸の上だつたのです。
揚場あがりばから奧方おくがたこゑける。一寸ちよつとことわつてくが、はう裸體らたいでない。衣紋えもんたゞしくとつたふうで、あさからの厚化粧あつげしやう威儀ゐぎそなはつたものである。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「うん、ちかうちかる裸體らたいのバツクに使つかつもりなんだよ」
画家とセリセリス (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
裸體らたいの白き身慄みぶるひは、ぬけいでむといふか
臺所だいどころから縁側えんがは仰山ぎやうさんのぞ細君さいくんを「これ平民へいみんはそれだからこまる……べものではないよ。」とたしなめて「うだい。」と、裸體らたい音曲師おんぎよくし歌劇オペラうたふのをつてせて
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)