トップ
>
葉柳
>
はやなぎ
ふりがな文庫
“
葉柳
(
はやなぎ
)” の例文
水のかれた川は、細いながらも、
焼
(
や
)
き
太刀
(
だち
)
のように、日を反射して、絶えてはつづく
葉柳
(
はやなぎ
)
と家々との間に、かすかなせせらぎの音を立てている。
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と
慇懃
(
いんぎん
)
にいいながら、ばりかんを持って椅子なる客の
後
(
うしろ
)
へ廻ったのは、日本橋人形町
通
(
どおり
)
の、茂った
葉柳
(
はやなぎ
)
の下に、おかめ
煎餅
(
せんべい
)
と見事な看板を出した小さな角店を曲って
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
うち向ふ暗き
葉柳
(
はやなぎ
)
震慄
(
わなな
)
きつ、さは
震慄
(
わなな
)
きつ
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
殊に狭苦しい
埠頭
(
ふとう
)
のあたりは新しい
赤煉瓦
(
あかれんが
)
の西洋家屋や
葉柳
(
はやなぎ
)
なども見えるだけに
殆
(
ほとん
)
ど
飯田河岸
(
いいだがし
)
と変らなかった。
湖南の扇
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
うつくしき
人
(
ひと
)
の、
葉柳
(
はやなぎ
)
の
蓑
(
みの
)
着
(
き
)
たる
忍姿
(
しのびすがた
)
を、
落人
(
おちうど
)
かと
見
(
み
)
れば、
豈
(
あに
)
知
(
し
)
らんや、
熱
(
あつ
)
き
情思
(
おもひ
)
を
隱顯
(
ちら/\
)
と
螢
(
ほたる
)
に
涼
(
すゞ
)
む。
君
(
きみ
)
が
影
(
かげ
)
を
迎
(
むか
)
ふるものは、たはれ
男
(
を
)
の
獺
(
をそ
)
か、あらず、
大沼
(
おほぬま
)
の
鯉
(
こひ
)
金鱗
(
きんりん
)
にして
鰭
(
ひれ
)
の
紫
(
むらさき
)
なる
也
(
なり
)
。
五月より
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
わかい
葉柳
(
はやなぎ
)
の
並木路
(
アベニユ
)
、
撒水
(
みづまき
)
した
煉瓦道
(
れんぐわみち
)
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
ひょろ長い
葉柳
(
はやなぎ
)
が一本、このごろはやる
疫病
(
えやみ
)
にでもかかったかと思う姿で、
形
(
かた
)
ばかりの影を地の上に落としているが、ここにさえ、その日にかわいた葉を動かそうという風はない。
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ながむれば
葉柳
(
はやなぎ
)
つづき
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
見ると実際さっきの車は、雨を待っている
葉柳
(
はやなぎ
)
が暗く条を垂らした下に、金紋のついた後をこちらへ向けて、車夫は
蹴込
(
けこ
)
みの前に腰をかけているらしく、悠々と
楫棒
(
かじぼう
)
を下ろしているのです。
妖婆
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
葉
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
柳
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
“葉”で始まる語句
葉
葉巻
葉鶏頭
葉末
葉蘭
葉蔭
葉書
葉越
葉叢
葉摺