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艶色
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えんしょく
ふりがな文庫
“
艶色
(
えんしょく
)” の例文
旧字:
艷色
宇田川小町と
謳
(
うた
)
われた非凡の
艶色
(
えんしょく
)
は、死もまた奪う由なく、八方から浴びせた提灯の光の中に、
凄惨
(
せいさん
)
な美しいものさえ
醸
(
かも
)
し出しているのです。
銭形平次捕物控:200 死骸の花嫁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
鯎
(
うぐい
)
、
鮠
(
はや
)
、
鮴
(
ごり
)
の類は格別、亭で名物にする一尺の
岩魚
(
いわな
)
は、娘だか、妻女だか、
艶色
(
えんしょく
)
に
懸相
(
けそう
)
して、
獺
(
かわおそ
)
が
件
(
くだん
)
の柳の根に、
鰭
(
ひれ
)
ある
錦木
(
にしきぎ
)
にするのだと
風説
(
うわさ
)
した。
古狢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
気品も充分だし、尼さんとしては
艶色
(
えんしょく
)
したたるばかりと見られるばかりであります。
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
顔の色を林間の
紅葉
(
もみじ
)
に争いて酒に暖めらるゝ風流の仲間にも
入
(
い
)
らず、
硝子
(
ガラス
)
越しの雪見に
昆布
(
こんぶ
)
を
蒲団
(
ふとん
)
にしての湯豆腐を
粋
(
すい
)
がる徒党にも加わらねば、まして
島原
(
しまばら
)
祇園
(
ぎおん
)
の
艶色
(
えんしょく
)
には
横眼
(
よこめ
)
遣
(
つか
)
い
一
(
ひ
)
トつせず
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
凄
(
すさ
)
まじい
斬傷
(
きりきず
)
、
蝋
(
ろう
)
のような顔に、昨日の
艶色
(
えんしょく
)
はありませんが、黒髪もそのまま、
経帷子
(
きょうかたびら
)
も不気味でなく、さすがに美女の死顔の美しさは人を打ちます。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
... も
欺
(
あざむ
)
きぬ。……
類
(
たぐい
)
なき
艶色
(
えんしょく
)
、
前
(
さき
)
の日七尾の海の渡船にて見参らせし
女性
(
にょしょう
)
にも勝りて)……と云って……(さるにても、この若き女房、心
頑
(
かたくな
)
に、
情
(
なさけ
)
冷
(
つめた
)
く、言わむ方なき
邪慳
(
じゃけん
)
にて、)
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
轔々
(
りんりん
)
、
轟々
(
ごうごう
)
、
轣轆
(
れきろく
)
として次第に
駈行
(
かけゆ
)
き、走去る、
殿
(
しんがり
)
に腕車一輛、
黒鴨仕立
(
くろがもじたて
)
華やかに
光琳
(
こうりん
)
の紋附けたるは、上流唯一の
艶色
(
えんしょく
)
にて、交際社会の明星と呼ばるる、あのそれ深川綾子なり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
艶
常用漢字
中学
部首:⾊
19画
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
“艶”で始まる語句
艶
艶々
艶麗
艶書
艶冶
艶姿
艶消
艶然
艶聞
艶種