“駈行”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かけゆ66.7%
かけゆき33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
轔々りんりん轟々ごうごう轣轆れきろくとして次第に駈行かけゆき、走去る、殿しんがりに腕車一輛、黒鴨仕立くろがもじたて華やかに光琳こうりんの紋附けたるは、上流唯一の艶色えんしょくにて、交際社会の明星と呼ばるる、あのそれ深川綾子なり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今はハヤ須臾しゆゆも忍びがたし、臆病者と笑はば笑へ、恥も外聞もらばこそ、予はあわたゞしく書斎を出でて奥座敷のかた駈行かけゆきぬ。けだし松川の臥戸ふしどに身を投じて、味方を得ばやとおもひしなり。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
助け起しかついたはり且慰め相談なし此由早速公儀こうぎへ訴へ出べきや又内分にすますべきか何にも致せ娘のことなれば田原町へ此由申遣し其上にて何れとも計ふべしとて直樣一人の男田原町へ駈行かけゆき老母が變死へんしの樣子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さまし何事にやと庄三郎お常お熊忠八も此所へ來り彼是かれこれなすに長助は加賀屋へ駈行かけゆき又七樣只今たゞいまきふ御逢成おあひなさたきとの事出來しにより私し御供おんとも仕つるべきあひだ御入下おんいりくだされよと申ければ長兵衞驚き直樣すぐさま同道どうだうにて入り來るにお常は長兵衞にむかひ又七事お熊を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)