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舟子
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ふなこ
ふりがな文庫
“
舟子
(
ふなこ
)” の例文
船頭につづく十二人の
舟子
(
ふなこ
)
は、破船を見捨て、十町も沖から島に泳ぎ着いたというだけあって、いずれも
倔強
(
くっきょう
)
な連中ばかりであった。
藤九郎の島
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
舟は水を渡りて、我等のかたにすゝめり、これを
操
(
あやつ
)
れるひとりの
舟子
(
ふなこ
)
よばゝりて、惡しき魂よ、汝いま來れるかといふ 一六—一八
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
下るべき水は眼の前にまだ
緩
(
ゆる
)
く流れて
碧油
(
へきゆう
)
の
趣
(
おもむき
)
をなす。岸は開いて、里の子の
摘
(
つ
)
む
土筆
(
つくし
)
も生える。
舟子
(
ふなこ
)
は舟を
渚
(
なぎさ
)
に寄せて客を待つ。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
北海道
歌志内
(
うたしな
)
の鉱夫、
大連
(
だいれん
)
湾頭の青年漁夫、
番匠川
(
ばんしょうがわ
)
の
瘤
(
こぶ
)
ある
舟子
(
ふなこ
)
など僕が一々この原稿にあるだけを詳しく話すなら夜が明けてしまうよ。
忘れえぬ人々
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
そこには、用務員をしている父
亀之助
(
かめのすけ
)
と、年老いた祖母と、優しい母と、ダンサーをしている直ぐ下の妹
舟子
(
ふなこ
)
と、次の妹の
笛子
(
ふえこ
)
と、中学生の弟
波二
(
なみじ
)
とが、居た筈だった。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
空しく無人島の鬼と化したる其の
後
(
のち
)
に、それと知ったなら
嘸
(
さぞ
)
かし我身を恨むであろう、さぞや蟠龍軒が笑うであろう、こりゃ土を喰っても死なれぬわい、よし/\二人の
舟子
(
ふなこ
)
の衣類を
剥
(
は
)
いで
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
わが師なほ物言はざりしが、はじめの白き物翼とみゆるにいたるにおよび、
舟子
(
ふなこ
)
の誰なるをさだかに知りて 二五—二七
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
言
(
い
)
ふまでもなく
馬
(
うま
)
を
打
(
う
)
つ
策
(
むち
)
は
僕
(
ぼく
)
の
頭上
(
づじやう
)
に
霰
(
あられ
)
の如く
落
(
お
)
ちて來た。
早速
(
さつそく
)
金
(
かね
)
で
傭
(
やと
)
はれた
其邊
(
そこら
)
の
舟子
(
ふなこ
)
共
(
ども
)
幾人
(
いくにん
)
は
魚
(
うを
)
の如く
水底
(
すゐてい
)
を
潛
(
くゞ
)
つて手に
觸
(
ふ
)
れる石といふ石は
悉
(
こと/″\
)
く
岸
(
きし
)
に
拾
(
ひろ
)
ひ
上
(
あげ
)
られた。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
文「はゝア、
然
(
しか
)
らば
舟子
(
ふなこ
)
が出ぬのかな」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
めぐり/\てやうやく一の處にいたれば、
舟子
(
ふなこ
)
たかくさけびて、入口はこゝぞ、いでよといふ 七九—八一
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
この時
本町
(
ほんまち
)
の
方
(
かた
)
より
突如
(
とつじょ
)
と現われしは巡査なり。ずかずかと歩み寄りて何者ぞと声かけ、
燈
(
ともしび
)
をかかげてこなたの顔を照らしぬ。丸き目、深き
皺
(
しわ
)
、太き鼻、
逞
(
たく
)
ましき
舟子
(
ふなこ
)
なり。
源おじ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
舟
常用漢字
中学
部首:⾈
6画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“舟子”で始まる語句
舟子達