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舊來
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きうらい
近來世界の
文運が
急激に
進展したのと、
國際的交渉が
忙しくなつたのとで、わが
國においても
舊來の
言語だけでは
間に
合はなくなつた。
構へ居ども町役人などの申には至て
手堅き者の由其上
舊來の家來と言
老功の者なれば萬事の取締りには
至極宜しからんに此儀は其
許の心得違ひを
召抱へ候と云ば越前守殿
否々渠が
輕蔑になすには有間じ是は正しき
舊來家付の家來に付其
許の
我意を
異見に及び
兎角邪魔に成故ならん
然樣の
空言を
しかしその
材料構造は
依然として
舊來のまゝで、
耐震的工風を
加ふるが
如き
事實はなかつたので、たゞ
漸次に
工作の
技術が
精巧に
進んだまでである。
不足な
點は
適當に
外語を
以て
補充するのは
差し
支へないが、ゆゑなく
舊來の
成語を
捨てゝ
外國語を
濫用するのは、
即ち
自らおのれを
侮辱するもので、
以ての
外の
妄擧である。
家督に致せしとの事餘人は
兎もあれ此内記が心には是れ
甚だ
如何のことに思はるゝなり
然れば
渠等兩人は先平助の代より
舊來の家來共の事故藤五郎が
病身の時は
弟の藤三郎に
家督を