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種
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いろ
ふりがな文庫
“
種
(
いろ
)” の例文
夕方銀行の仕事が済むと、給仕は自分の
室
(
へや
)
に入つて、その十二
種
(
いろ
)
の週刊新聞に気も心も吸ひ取られたやうにじつと読み耽つたものだ。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
彼には何か
意固地
(
いこじ
)
なものがあった。
富贍
(
ふせん
)
な食品にぶつかったときはひと
種
(
いろ
)
で満足するが、貧寒な品にぶつかったときは形式美を欲した。
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
「
何処
(
どこ
)
へ寄りましたかねえ。あの人は、
種
(
いろ
)
んなことを考えているので、お友達のところへ行くと長いから。」
田沢稲船
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
年齢
(
とし
)
には余程の相違はあったが平太郎と権八の二人は非常に気があっていた。二人は隔てのない
種
(
いろ
)
々な話をした後で、権八がふと大熊山の妖怪のことを云いだした。
魔王物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
ジムというその子の持っている絵具は舶来の上等のもので、軽い木の箱の中に、十二
種
(
いろ
)
の絵具が小さな墨のように四角な形にかためられて、二列にならんでいました。
一房の葡萄
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
▼ もっと見る
野村は力が拔けた樣に墨を磨つて居たが、眼は凝然と竹山の筆の走るのを見た儘、
種
(
いろ
)
々な事が胸の中に急がしく往來して居て、さらでだに不氣味な顏が一層險惡になつていた。
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
峰「あの由兵衞という男は助平だからお前さんのことも
種
(
いろ
)
んなことを云って居ましたよ」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あの中には中野の友人から贈られた茶の実ばかりでなく、
築地
(
つきじ
)
の方に住む知人が集めてくれた
銀杏
(
いちょう
)
、
椿
(
つばき
)
、
沈丁花
(
じんちょうげ
)
、その他都合七
種
(
いろ
)
ばかりの東洋植物の種子があったことを思い出した。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
組合せ香水とかといふので、七
種
(
いろ
)
ばかりの綺麗なハイカラな香水の瓶が、行儀よくづらりと並んでゐた。調合器が付いてゐて、何でも自分の好きな香ひを調合して
用
(
つか
)
ふやうになつてゐた。
香水の虹
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
色事
五
(
い
)
ツ
種
(
いろ
)
の仕立て方のこと。
金蓮
(
きんれん
)
、
良人
(
おっと
)
の目を縫うこと
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
学者には兜虫のやうな
沈着家
(
おちつきや
)
と
蜻蛉
(
とんぼ
)
のやうなそそつかしやと二
種
(
いろ
)
の型があるが、桑原氏はどちらかといへば蜻蛉の方である。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
例によって私は父に連れられていった。自由党の人たちが多く来ていたのであろう。あれは中島だよとか、あれは誰だよとか
種
(
いろ
)
んな名をきいたが覚えてはいなかった。
旧聞日本橋:15 流れた唾き
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
今では四百
種
(
いろ
)
の香料を手もなく嗅ぎ分け、どんな材料を当てがつても、一寸嗅いだばかしで、それから取れる香料を直ぐ判断する事が出来るさうだ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
人間に馬鹿と悧巧と二
種
(
いろ
)
あるやうに、音曲にも二つの種類がある。一つは涙を流す音曲。今一つは汗を流す音曲。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
その広岡氏と博士とがある時祇園の
大友
(
だいとも
)
へ遊びに往つた。大学教授には二
種
(
いろ
)
あつて、一
種
(
いろ
)
は芸者を女中のやうに「お前」と呼びつけ、一
種
(
いろ
)
はお嬢さんのやうに「あなた」と言つてゐる。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
フランクリンの頃には亜米利加全国を通じて、たつた六
種
(
いろ
)
の新聞しか無かつたといふからにはフランクリンの携はつてゐた仕事だつて、忙しいとは言ひ条
高
(
たか
)
の知れたものだつたに相違ない。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
亜米利加のいろんな
市
(
まち
)
から出る週刊新聞の主だつたもの十二
種
(
いろ
)
ばかりだつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
十二
種
(
いろ
)
の新聞を読む小僧11・3(夕)
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“種”の意味
《名詞》
(たね)種子植物において有性生殖によって形成される散布体。種子。
(たね)原因。
(シュ)生物分類の基本単位で、連続した有性生殖を可能とする集団。
(シュ)ギリシャ哲学で外観という意味の語είδος(エイドス)の和訳語。
(シュ)種類。領域。性質。
(ぐさ、接尾的)…のたね。…の材料。(動詞連用形など)「語り―」
(出典:Wiktionary)
種
常用漢字
小4
部首:⽲
14画
“種”を含む語句
種々
種類
種子
種種
種痘
種族
三種
一種
人種
各種
諸種
特種
二種
下種
薬種
播種
千種忠顕
種姓
薬種問屋
幾種
...