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祷
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いのり
ふりがな文庫
“
祷
(
いのり
)” の例文
きっと見ていただけるし、きっと、見てもらえるようにするという
祷
(
いのり
)
めいた心は、すこしも怠けることなく衣裳をとりかえさせたのであった。
玉章
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
しばらくすると、毛布の下にかがまっていた子供は、そっと顔を
覗
(
のぞ
)
き出す。屋根の上には
風見
(
かざみ
)
が
軋
(
きし
)
っている。
樋
(
とい
)
からは
点滴
(
しずく
)
がたれている。
御告
(
みつげ
)
の
祷
(
いのり
)
の鐘が鳴る。
ジャン・クリストフ:03 第一巻 曙
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
知
(
し
)
ってゐやる
通
(
とほ
)
りの、
執拗
(
ねぢく
)
れた、
此
(
この
)
罪深
(
つみふか
)
い
心
(
こゝろ
)
を、
神樣
(
かみさま
)
に
赦
(
ゆる
)
して
貰
(
もら
)
ふため、いろ/\とお
祷
(
いのり
)
をせねばならぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
朝の
勤行
(
おつとめ
)
の鐘の
音
(
ね
)
も、
夕
(
ゆうべ
)
の
祷
(
いのり
)
の鐘のひびきも満ちあふれるようなよろこびを告げる、春。
葡萄蔓の束
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
清少年と燁代さんは、その前にぬかずくと、黙って
祷
(
いのり
)
をささげた。あの悲壮な鳥島沖の大海戦を思い出すと、なんだか胸がせまって、しらずしらずに涙が頬をつたうのであった。
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
▼ もっと見る
さらば汝等は呪誼せられざるべし。我は實に此の如く思議せり。此の如く思議して、復た
祷
(
いのり
)
の詞を出すこと
能
(
あた
)
はずして寢たり。舟は
穩
(
おだやか
)
に我夢を載せて、北のかたヱネチアに向へり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
黒人の
祷
(
いのり
)
の歌から暗示を得たとも言い、あるいは遠く故郷ボヘミアを
偲
(
しの
)
んで、その民謡を採り入れたとも言われる、世にも美しく、絶え入るばかりに
哀
(
あわ
)
れ深い調べが、
永劫
(
えいごう
)
の郷愁となって
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
祷
(
いのり
)
には効あり、
言
(
ことば
)
には
験
(
げん
)
ありければ、民
翕然
(
きゅうぜん
)
として之に従いけるに、賽児また
饑者
(
きしゃ
)
には
食
(
し
)
を与え、凍者には衣を給し、
賑済
(
しんさい
)
すること多かりしより、
終
(
つい
)
に追随する者数万に及び、
尊
(
とうと
)
びて仏母と称し
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
難有
(
ありがた
)
い太平の世のためにお
祷
(
いのり
)
をするのですな。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
花の思ひをさながらの
祷
(
いのり
)
の言葉
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
筒井はこういう
祷
(
いのり
)
に似た声もひくくささやいて見ると、晴れがましく明るい気持になりからだが真白にかがやくようで、
勿体
(
もったい
)
ないみ仏の光をうけるような世界のあたらしさを感じた。
津の国人
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
己の
祷
(
いのり
)
は熱した
受用
(
じゅよう
)
であった。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
筒井はこういう
祷
(
いのり
)
のような言葉を頭にうかべているあいだに、男はずっと遠のいてゆき
殆
(
ほとん
)
どその顔も見えないところにいるように感じ出した。そしてやっと筒井はやすらかさを胸におぼえた。
津の国人
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
も少し強い
祷
(
いのり
)
を
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
祷
漢検準1級
部首:⽰
11画
“祷”を含む語句
祈祷
御祈祷
祈祷所
黙祷
加持祈祷
祈祷書
祝祷
祈祷者
祈祷料
祈祷式
祈祷会
祈祷場
夕祷
万祷
祈祷台
祈祷文
默祷
祈祷師
大祈祷
連祷
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